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雨宮編集長のコゴト@リベンジマッチは8時間

2014.06.28 | 週刊将棋編集部

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 電王戦のリベンジマッチが発表された。3月に行われた菅井竜也五段と習甦(竹内章さん開発)の再戦だ。
 前回のリベンジマッチは大晦日に単独で行われたが、今回は7月19日から20日にかけての「ニコニコ23時間テレビ」と連動しての対局になる。題して「将棋電王戦リベンジマッチ 激闘23時間 菅井竜也五段 vs 習甦」。キャッチは「100%で敗れたなら、120%で戦うまで」。煽ってるなあ。
 
 あれ、23時間てなんだ?
 
 発表された内容を見ると、13時対局開始で持ち時間は各8時間。
 8時間!
 8時間は、竜王戦と王位戦と王将戦の七番勝負、つまり2日制タイトル戦の持ち時間だ。それを徹夜で一気に指そうというのだ。
 
 休憩時間の詳細は未発表だ。まさか仮眠休憩3時間、なんてないだろうから、1時間や30分の休憩が何度か入ることになるのだろう。それにしても、これは人間にとってかなり過酷な条件だ。
 
 菅井五段よ、君は眠くならないのか?
 
 実は師匠を人質に取られて脅迫され、やむを得ず対局を承諾した? 例えば……
 
 わるもの「むふふふ。師匠の命が惜しくば、言う通りにせい」
 すがい「卑怯者め、師匠に何をする!」
 ししょう「すがいよ。ワシのことはええから、早う逃げや」
 すがい「あ、そうですか。それじゃ…」
 わるものとししょう「おい、待てえ」
 
 なんてことがあるわけないから、菅井五段は成算があって条件を呑んだのだろう。
 
 昔の公式戦は今より持ち時間が長く、7時間は普通に行われていた。持ち時間をほぼ使って、感想戦をそれなりにやると、ぼちぼち始発の時間という流れだったらしい。
 
 そもそも1日制8時間は前例がある。終戦後の1947年に再開された名人戦は、1949年まで1日制8時間で行われていた。ちなみに戦前は3日制15時間だった。なんだか、聞いただけで体が悪くなりそうだ。
 
 菅井五段には、何よりも良いコンディションで、納得できる将棋を指してほしいと思う。
 
 
※写真は3月15日、有明コロシアムでの電王戦第1局。終局直後の模様