2018.09.06
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iTunes 12.7からApp Storeが削除され、MacやWindows上でiPhoneおよびiPad向けアプリの管理ができなくなった。そこで役立つのが、iOS向けアプリ管理機能を持つソフト「AppSitter」だ。7月にリリースされたばかりの本製品をさっそくテストしてみた。
マウスでアプリを整理
昨年リリースされたiTunes 12.7以降、iOS向けアプリを購入するアップストア(App Store)へMacやウィンドウズからはアクセスできなくなっている。今まではパソコン上でiPhoneのホーム画面を整理したり、過去に購入したアプリを再ダウンロードしたりできたが、現行版ではiOSデバイス上で完結するようになっている。
しかし、パソコンの大きな画面でiPhoneやiPadのアプリを管理したいニーズはあるだろう。そこで、iTunesの代わりとして使えるソフトウェアが「アップ・シッター(AppSitter)」だ。Macとウィンドウズ両方のOSに対応しており、パソコンに接続したiOSデバイスのアプリを管理するさまざまな機能を備えている。今回、自前のMacBookにiPhoneを接続して、2018年7月にリリースされたばかりのアップ・シッターを実際に試してみた。
第一印象はシンプルで使いやすいデザインだと感じた。画面に説明が出てくるので、特に操作に迷うこともなくスムースに操作できる。アップ・シッターには、マウスでホーム画面のアプリを整理したり、まとめてアプリをアップデートもしくはアンインストールしたりと、以前のiTunesでできた機能が搭載されている。たとえば、iOSデバイスのストレージの空き容量が不足したときは、不要なアプリをちゃちゃっと選択してまとめて削除できるので便利だ。
さらに、有償となる正式版を購入すると、ワンクリックですべてのアプリを導入したり、配信が停止してしまったアプリを再インストールしたりする機能などが使えるようになる。無料版ではホーム画面の整理も4回に制限されているため、本格的に運用するなら正式版の購入をおすすめしたい。
SNS上で特に関心を集めていたのが、アプリのダウングレード機能だ。まれにアプリの最新バージョンで不具合が見つかったり、デザインが大幅に変わったりして、「アップデートしなければよかった」と後悔した経験は誰にでもあるだろう。一般的には次のアップデートを待つ必要があるが、アップ・シッターを使えば、もとのバージョンに簡単に戻すことができる。この機能も正式版での提供となる。
パソコン上でiPhoneやiPad向けのアプリを管理できる「AppSitter」。ソフトウェアは無料で配布されており、1980円で正式版へアップグレードが可能。本稿執筆時点では980円(どちらも税込)のセール価格でアップグレードできる。
AppSitter
【開発】株式会社シー・キューブド
【価格】無料(正式版1960円)
【URL】https://www.iphone-utility.com/appsitter/
かゆいところに手が届く
さまざまな機能を試してその中でも面白かったのが、ホーム画面のアプリの自動分類機能だ。ホーム画面のアプリの並べ方にはセンスが必要である。私はまったくそのセンスがないほうで、アイコンのカラーをグラデーションのようにきれいに並べ、さらに使いやすくフォルダ分けしている人などを見ると、すごいなあと感心せずにはいられない。
そこで活用したいのが、ホーム画面整理の「スマート分類」機能だ。アイコンのカラーもしくはアプリのカテゴリによって、アプリをワンクリックで並べ替えることができる。ページ分けやフォルダ分け、カテゴリの種類、分類を除外するページなど、条件も細かく設定可能。並べ替えをパソコン上で実行しても、同期するまではiOSデバイスに反映されないため、安心していくつものパターンを試せるようになっている。カラー分けとカテゴリ分けは併用できない点が残念だが、アップ・シッター上でざっくり分類して、細かな変更はiOSデバイス上で反映させるとよいだろう。