2018.09.07
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iOS 11.3で追加されたビジネス向けメッセージングサービス「Business Chat」。まだ米国でのベータ提供に限られているが、フードサービス大手の米アラマークとMLBのフィリーズによるパイロットプログラムなどが始まり、企業と顧客の関係を一変させるiPhoneの新たな可能性が見えてきた。
アプリより簡単なチャット
この夏に米メジャーリーグ(MLB)のフィラデルフィア・フィリーズの本拠地で、iPhoneの「メッセージ」アプリを使って、観客が座席から簡単にビールや水といった飲み物を購入できる「ブリュー2ユー(brew2you)」というサービスが提供された。暑い夏の野球観戦に欠かせない水分補給。でも、売店や立売スタッフが忙しい時間帯には、観客に我慢を強いることになる。そこでフードサービス大手の米アラマークがフィリーズとともに、10試合限定のパイロットプログラムとして、アップルのビジネス向けメッセージングサービス「ビジネスチャット(Business Chat)」を用いた飲み物販売を試した。
ブリュー2ユーで飲み物を買うには、まず座席のQRコードをスキャンする。メッセージに表示される商品リストから欲しい飲み物を選び、アップルペイで支払いを済ます。数分で座席に飲み物が届けられる。
これまでもフィリーズの球場で、スマートフォンを使って飲み物を購入することはできた。しかし、そのために観客はMLBの公式アプリを探してインストールし、購入時に座席番号やクレジットカード番号などを入力していた。ビジネスチャットなら初めての人でも、標準の「メッセージ」アプリを通じて数タップで注文を完了できる。とても簡単だ。