2017.06.05
Mac Fan独自の視点で、アップル周辺の最新ニュースや話題に切り込む!
アップルは音声アシスタント分野ではSiri、ホームエンターテインメントとオートメーション分野ではApple TVで先鞭をつけながら、伏兵的なアマゾンのスピーカ型AI端末「Echo」に米国市場での主導権を握られた。挽回のチャンスは、今しかない。
先行していたアップルだが…
アップルは、2010年に人工知能(AI)技術を応用した音声UIの開発企業「Siri」を買収し、翌2011年に、同名のアシスタント機能をiOS 5に内蔵した。Siriの名は、まさにそれが実現する機能(発話解析&認識インターフェイス=Speech Interpretation and Recognition Interface)の頭文字から名づけられたもの。高度な音声UIをモバイルOSに組み込むアップルの決断は、当時のグーグルCEOであるエリック・シュミット氏を浮き足立たせたほど先取的な動きだった。
また、macOSシエラからはMacでもSiriが利用可能となり、音声UIへのアクセシビリティはさらに高まった。しかし、今では他社も音声UIを充実させ、iOS上でもアプリ経由で他の音声アシスタントサービスが使えるなど、Siriの独壇場ではないことも確かだ。
一方で、2012年にアップル純正のセットトップボックスとしてリリースされたアップルTVは、視聴可能コンテンツの拡大やアプリ対応、Siriサポートなどを図りながら進化してきた。そして、ホームオートメーション(家庭内の電化製品を一括で制御・操作すること)の核となることが期待されたが、現実の普及状況は今ひとつである。