2017.06.08
Mac Fan独自の視点で、アップル周辺の最新ニュースや話題に切り込む!
MacBook Pro(Late 2016)で新たに搭載されたインターフェイス規格、Thunderbolt 3(サンダーボルト3)。転送速度の向上や、USB 3.1(Type-C)と共通化された端子形状といった部分が目立つが、注目すべきはこの規格が持つ多様性と高いパフォーマンスだ。それらを活かし、エッジの効いた周辺機器が増え始めている。
新しい次元への進化
近年のアップル製品に搭載される外部高速通信ポートといえば「サンダーボルト」が定番となりつつあるが、昨年リリースされたMacBookプロからはその第3世代(以下、TB3)の採用が始まっている。TB3は前世代の2倍となる最大40Gbpsの通信が可能になっただけでなく、USB 3.1もオルタネイティブモードで利用可能になり、ポートの形状もUSB 3.1と共通の「タイプC」へと変更になった。
この規格が転送可能な通信プロトコルは前述のUSB 3.1に加え、ディスプレイポート、そしてPCI Express(PCIe)。内蔵グラフィックスカードやフラッシュストレージなどの情報をCPUへ高速転送するために開発されたPCIeをそのまま扱えるTB3は、RAIDで高速化された外付けストレージのデータ転送を行いながら、同時に5Kサイズの外部ディスプレイ出力を可能にする驚異の性能を持つ。
このことから、TB3対応をうたう製品には従来とは次元の異なるものが続々と現れている。ノートブックでもデスクトップと同様に拡張カードを扱えるようにするボックスキット、10Gbのイーサネットや16Gbのファイバーチャネルを使ったSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)を構築可能にするアダプタ、ハイエンド向けグラフィックスカードを増設できるeGPU(拡張グラフィックカード)ボックスなど。TB3の登場によって、コンピュータの「使うカタチ」そのものが変わろうとしている。
MacBook Proをフル活用できるハイエンド系の周辺機器
SANLink3 F2
【発売】PROMISE TECHNOLOGY
【価格】オープンプライス、市場予想価格15万円前後
【URL】https://www.promise.com/jp/Products/SANLink/SANLink3-F2
ファイバチャネル接続を用いるSANの構築に必要なSPFポートに変換するためのホストバスアダプタ変換ユニット。Thunderbolt 3が40Gbpsまでの転送に対応したことにより、制作の現場で求められていた16Gb FCポートが2つ使えるようになったことが大きい。また、Thunderboltデイジーチェーンにも対応するため複数の機器と組み合わせて利用できる柔軟性も兼ね備えているのが特徴だ。