野呂エイシロウの「ケチの美学」第68回|MacFan

アラカルト ケチの美学

野呂エイシロウの「ケチの美学」第68回

文●野呂エイシロウ

人気放送作家が語るケチとアップルの交差点。

3分を大切にする

最近、仕事量が非常に多い。忙しいのは喜ばしいことだが、これはすべて「3分」のおかげだ。ウルトラマンやカップ麺でお馴染みの、あの3分である。

3分あれば、たとえば縄跳びも結構な回数を跳べる。3分も跳び続けたら、息が切れてしまうだろう。3分あれば、ボクの好きなパターの練習だって、10球以上は打てる。1日分の経費精算も終えられる。メールなら3通は送れるだろう。

そんな生活を始めた。とにかく3分間、何事にも集中するのだ。

今まではダラーッとSNSを見たり、ユーチューブ(YouTube)を見たりしていた。実は、この習慣を始めてから、iPhoneを使う時間が短くなった。スクリーンタイムを確認してみると、なんと1日20分程度。随分減った。

その分、iPadの稼働率が上がっている。つまり仕事する時間が増えているのである。

3分というのは文字で見ると短そうに思えるが、ウルトラマンが怪獣をやっつけるくらいの時間がある。何を言っているんだと思うかもしれないが、とにかく、結構長いのだ。

家のゴミを捨てるのも3分。スケジュールを調整するのも3分。チャットを複数送るのも3分。朝食で卵やソーセージを焼くのも3分。シャワーも3分、髭剃りも3分…。

3分あれば、いろいろなことができるのだ。これを意識するだけで、人生を大きく変えることができる。

どんなことでも3分で終わらせることを意識してみるといい。60分の間に、20個のことができるようになる。気がつけば、生産性が上がっている。

知人の会社が週休3日制を目指している。会社の売上を下げないためには、時間あたりの効率を上げることが必須である。「忙しくなりました」と社員は言うが、充実している様子だ。

ボクも55歳を超えて「老害」の領域に入りつつあるのかもしれない。若者に混じって、3分間集中して行動する。そうすれば、ちょっとは若返りそうな気もする。

今この時間から、3分にこだわってみよう。きっと何かが見えてくるだろう。

 

写真という名の一瞬が店内にズラリ。

 

 

EishiroNoro

放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。