野呂エイシロウの「ケチの美学」第61回|MacFan

アラカルト ケチの美学

野呂エイシロウの「ケチの美学」第61回

文●野呂エイシロウ

人気放送作家が語るケチとアップルの交差点。

ゴルフにiPhoneは欠かせない

前号に引き続き、iPhoneとゴルフの話をしよう。すでに体験している人も多いと思うが、iPhoneとアップルウォッチ(Apple Watch)は、スポーツと非常に相性がいい。

ボクは「時間のケチ」である。デジタルの力を使って、短時間でゴルフが上手くなる方法を探している。ゴルフにおいては、スイングのフォームや飛距離を、デジタルの力で効率的に改善できるのだ。

ボクは米国のベンチャー企業であるアーコス・ゴルフ(Arccos Golf)社が作っているAI(人工知能)機能を搭載したアプリ連動のセンサ「アーコスキャディ・スマートセンサ(ARCCOS CADDIE SMART SENSORS)」(以下、アーコスキャディ)を使って、コースでクラブの飛距離を分析している。同社は共同創業者であるサル・サイード氏が起ち上げたスタートアップで、2020年末の段階で約300万本のクラブがアプリと連動。ユーザによるラウンド数は600万ラウンドにも達しているそうだ。

ボクは普段、米・コブラ(Cobra)社のユーティリティとドライバーを使っている。同社のクラブの中には、最初からグリップにアーコスのセンサが装着されているモデルもあるが、ボクは自らクラブのグリップ部分にアーコスキャディを取り付け、iPhone用アプリをダウンロード。各種設定を済ませて、コースに飛び出した。

センサを取り付けたら、あとはいつもどおりクラブを振るだけ。センサの挙動とボールを打ったときの音をiPhoneおよびアプリが拾い、ボールを打つたびに距離などの各種データが細かく取れる。非常に便利だ。

日本には多くのゴルフ愛好家がいるのに、どうして国内企業がこの製品を開発しなかったのだろう。というか、このセンサとアプリは、すべてのゴルファーが使用したほうがいい。5ラウンド以上のショットデータを録り貯めれば、AIがそのコースやホール、風向き・強さに最適なクラブまで選んでくれる。まさに“AIキャディさん”だ。iPhoneとアップルウォッチを活用すれば、それが実現できるのだ。

アプリの指示どおりに打てるようになれば、さらにスコアを縮めることができるだろう。ゴルフは会社経営に近いものがある。ボクもグーグル・スプレッドシートに記録を残し、データを分析をしながら日々ゴルフをやっている。これはゴルフ革命だ。市場にはテニス用のセンサもあるから、今後はそれも試してみよう。デジタルは超便利である。できる限り、デジタルの力を使うのが望ましい。

 

「ARCCOS CADDIE」をクラブに取り付ければ、効率的にゴルフが上達できる。

 

 

EishiroNoro

放送作家、戦略的PRコンサルタント。毎日オールナイトニッポンを朝5時まで聴き、テレビの見過ぎで受験失敗し、人生いろいろあって放送作家に。「元気が出るテレビ」「鉄腕DASH」「NHK紅白歌合戦」「アンビリバボー」などを構成。テレビ番組も、CMやPRをヒットさせることも一緒。放送作家はヒットするためのコンサルタント業だ!と、戦略的PRコンサルタントに。偉そうなことを言った割には、『テレビで売り上げ100倍にする私の方法』(講談社)『プレスリリースはラブレター』(万来舎)が、ミリオンセラーにならず悩み中。