野呂エイシロウの「ケチの美学」第22回|MacFan

アラカルト ケチの美学

野呂エイシロウの「ケチの美学」第22回

文●野呂エイシロウ

人気放送作家が語るケチとアップルの交差点。

今、スーパーボウルの真っ最中だと思い込む

年が明けて、新たに目標を立てた人もいることだろう。だが、ボクは目標をここ数年立てていない。

なぜか? それは、目標は「やるべきこと」になってしまうからである。〝べき〟では難しい。

これは、スポーツに例えるとわかりやすい。たとえば、「勝つ〝べき〟試合」はどうだろうか?そんなときに限って負けたりする。

今年の全豪オープンテニスや、箱根駅伝などを見ていても思う。「勝つ〝べき〟」ときに限って負けたりする。〝べき〟ではそんなにチカラが出ないのだと思う。実際、ボク自身がそうだ。「成功〝すべき〟案件」はことごとく失敗をしている。そんなものである。

そう、だから〝べき〟をやめればいい。その代わりに〝やりたい〟ということを強調するのだ。だからボクには「目標」を書くノートがない。その代わりスプレットシートに〝やりたい〟メモがある。その数は、現在109項目ある。

「もっとすごいアイデアで世の中を面白くしたい」「体重を60キロ台にしたい」「この企業をこんなふうに面白くしたい」などなど〝やりたい〟ことで溢れている。 

ボクは放送作家だし、書籍も書いている。書くということもそうだ。「締切までに間に合わせなければらない」と思って書いた文章は、だいたいつまらない。面白くない。でも、「書きたくて仕方がない」と思って書いた文章は、伸びがある。ブログでもアクセス数の桁がひとつ違う。そんなものだ。MacBookプロのキーボードが響き続ける文章のほうが伸びがあって、心をつかみやすい。




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