【第2回】第2章 最新ソーシャルゲーム市場概況 | マイナビブックス

100冊以上のマイナビ電子書籍が会員登録で試し読みできる

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ここでは、国内のSNSマーケットにおいて多くのゲームユーザーを抱える、Mobage、mixi、GREEの上位3つのSNSにフォーカスし、それぞれのユーザー重複状況およびユーザープロフィールを紹介したい。

SNS別最新月間アクティブゲームユーザー数

 

2012年7月時点における各SNSのMAU※規模は以下の通りである。

・Mobage・・・390万人
・mixi・・・215万人
・GREE・・・295万人

※MAU・・・1月に対象SNS内で提供されているゲームアプリを1回以上プレイしたユーザー(非課金ユーザーを含む)

これをベン図で表したものが【図1】である。

まず注目したいのは、重複部分(A~D:2つ以上のSNSでゲームコンテンツをプレイしているユーザー)のうち、[A+B(Mobage×GREE重複ユーザー)]の127万人。これは7月度のMobage全体のMAU(390万人)の33%に当たる。GREE側(MAU:295万人)からみた場合は43%と、重複率はさらに高くなる。共に“ゲーム系SNS”であるMobageとGREEが、このように多くのゲームユーザーを共有していることが明らかとなった。重複率が3~4割にも達するこの部分のユーザー動向が、Mobage、GREEそれぞれのビジネス展開に大きく影響を及ぼすことは言うまでもないだろう。また、このユーザー群は、複数のSNSでゲームをプレイしていることから、ゲームに対する意欲も旺盛だと思われる。DeNA(Mobage)、グリー(GREE)のプラットフォームホルダー2社にとって、このユーザー群に対するマネタイズ戦略(継続率、課金率、ARPPUの強化)は極めて重要と言えるだろう。

次に、これらMobage、GREEそれぞれとmixiとの重複状況だが、[A+C(Mobage×mixi)]が47万人、[A+D(GREE×mixi)]は40万人と推計。先ほどのMobage×GREEの重複ユーザー数127万人と比べると、どちらも約1/3のユーザー規模となる。MobageやGREEと違い、“コミュニティ系SNS”として発展してきたmixiは、やはりこれら2つの“ゲーム系SNS”とはユーザー属性がかなり異なっているということがデータの上からも確認できた。

男性向けはMobageかGREE、女性向けにはmixiで展開

 

さらに、このベン図によって区分された7つのユーザーグループそれぞれのユーザープロフィールを【図2】で掘り下げて見ていきたい。

【図2-1】は[性別]の内訳である。最も男性比率が高いのは、MobageとGREEを重複プレイしているグループB。逆に男性比率が最も低い(女性比率が最も高い)のは、GREEとmixiの双方でゲームをプレイしているグループDである。

それぞれのオンリーユーザー(E/F/G)を確認すると、MobageのみのグループEが最も男性比率が高い。GREE(グループG)も、それよりは若干比率は下がるがやはり男性が過半数を占めている。一方mixiのみのグループFは最も女性比率が高いということが分かる。つまり、男性ユーザーを獲得したければMobage、あるいはGREEを絡める、逆に女性ユーザーを獲得したければmixiを絡めて展開することが効果的であると考えられる。

mixiのゲームユーザー層は他SNSよりも年齢層が高い

 

【図2-2】は[年齢別]の内訳である。グループA(全重複)やグループB(Mobage×GREE)では、10代の構成比の高さが目立つ。その両者でも、グループBの方が10代比率がやや高い。

今度は20代まで含めて見てみると、グループA(全重複)/グループB(Mobage×GREE)/グループC(Mobage×mixi)がそれぞれ約6割で並ぶ。ただし、上述したようにグループA/Bは10代が目立つのに対して、グループCは20代が目立つという違いが見られる。つまり、mixiが入るとやや年齢層が上がる傾向にあるということである。これはmixiがPCベースで展開されてきたプラットフォームであるという点と無関係ではないだろう。

 

続きをご覧いただくには、会員登録の上、ログインが必要です。
すでにマイナビブックスにて会員登録がお済みの方は下記の「ログイン」ボタンからログインページへお進みください。

  • 会員登録
  • ログイン