【第3回】第3章 主要SNSの月次動向 | マイナビブックス

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この章では、当社(ゲームエイジ総研)が毎月発行している『Monthlyゲーム・トレンド・レイティング』の調査データを元に、2012年前半の主要SNS別の動向を振り返ってみたい。

【図1】は2012年1月から6月までの主要SNS(Mobage、GREE、ハンゲーム、mixi、Facebook、Google+、アメーバピグ)のMAU(月間アクティブゲームユーザー数)と課金率の推移をまとめたものである。このように、毎月の調査結果をトラッキングした結果、単月では見えなかったトレンドを捉えることができた。

[MAU]mixiのゲームユーザー数が減少し、2位の座をGREEに明け渡す

 

 

 

大規模グループ(300~400万人)としてMobage/GREE/mixi、中規模グループ(100~200万人)としてはハンゲーム/アメーバピグ/Facebook。Google+は徐々に増えつつある傾向はみられるものの、規模としてはまだ35万人前後にとどまっており、他のSNSに比べて極めて小さい。

各グループの中でもそれぞれ期間中に勢力図の変化がみられる。大規模グループの中では、Mobage、GREEが比較的安定したMAUを維持しているのに対し、mixiは毎月ゲームユーザー規模が落ち続けている。1月の時点ではSNS全体でMobageに次ぐユーザー数を持っていたが、3月にGREEに逆転されて現在もその状態が続いている。

mixiとは対照的に、期間中ゲームユーザー数を伸ばし続けているのが中規模グループのFacebook。1月時点の120万人から半年間で50万人ものユーザー数を増やすことに成功し、6月現在のMAUは170万と同じ中規模グループのアメーパピグやハンゲームと遜色がないレベルにまで拡大している。

[課金率]マネタイズ戦略が発達しているのはGREE。次いでMobageとハンゲーム

 

GREE、Mobage、ハンゲームの「ゲーム系SNS」の課金率が高い。特にGREEがその中でも最も高く、マネタイズ戦略の面で他SNSを上回っているGREEの特徴がよく出ている。

アメーバピグも、1月の時点ではこれらゲーム系SNSと遜色がない課金率だったが、ゲーム系SNSが4月にかけて課金率が上昇していったのに対しアメーバピグは横ばいだったため、6月にはそれらゲーム系SNSとはやや開きが大きくなっている。

各社とも1月から4月にかけて課金率の上昇が見られ、5月に停滞もしくは若干低下したSNSが多い。これは、5月に大きく報道され社会的注目を集めた「コンプガチャ規制」の影響である可能性がある。mixiやFacebookといった「コミュニティ系SNS」よりもMobage、GREEの「ゲーム系SNS」の方が課金率の低下が顕著であることもそれを裏付けているデータである。逆に見れば、それまでの各SNSの課金率の上昇は、加熱しすぎた各パブリッシャーのコンプガチャ展開によるものであったということも考えられる。但し、6月には各社ともまた再び上昇に転じていることから、「コンプガチャ規制」による影響はあったとしても限定的であり、ビジネスの根幹に係わる部分というよりも、その報道によるユーザー心理面に与える影響という色合いの方が濃かったものと思われる。

Facebookのユーザーはあまり課金しない?

 

 

 

 

 

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