ウィーンからイタリアへ
モスクワ発ウィーン行きの国際列車はショパン号という。さすがだ。ポーランド、チェコを経由し、3日後ウィーンに到着した。モーツアルト、シューベルト等などおなじみの人が実際に住んでいた街に来たのだ。むかし絵本で見たお城があるではないか。鐘の音一つにも、それまでに聴いたり弾いたりした曲とが結び付いたうれしさ!
ここで三谷さんと合流した。この人は学生時代から演劇の演出をしていた。ここ半年以上、ヨーロッパ各地の「オペラ聴きまくり」の日々を過ごし、ほとんど毎日夜汽車で移動したとか。
「もうヘトヘトだよ」とやせて青白い顔をしかめながらも、自分のカルチャーショックを熱っぽく語り続けるのだった。