【第16回】山で会い、山に還る ― 最後の旅へ(2) | マイナビブックス

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愛犬との出会いと、別れ 上巻

【第16回】山で会い、山に還る ― 最後の旅へ(2)

2015.12.04 | 久根淑江

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 朝、横浜を出発してから冷房の効いた新幹線で博多に着くまでは、安定剤のせいもあったかハチは何とか無事だった。しかし、そこから急行に乗り継ぎ、更に三時間、南下しなければならず、それは九州の最も暑い時間帯に当たっていた。

 博多に降りてからの待ち時間も例外ではなく、地下の連絡通路に接した冷房の効いた店を探したが工事中で閉っていた。階上のホームから吹き抜けてくる風はあまり涼しくなかったが、風がないよりましなので階段脇の少しでもひんやりした所を選び、そこにハチを入れたケースを置いた。

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