【検索結果】"久根淑江 "の一覧
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【第14回】震災で被災したブラウン ― 体に残る震災の後遺症
翌朝は寒かったが五時前に散歩に出た。
「飢えて放浪した時期が長かったせいか、食べ物には異常なまでに神経質になっている」と申し送りがあったが、前日は長距離の旅の後だったとはいえ、よく食べ、水もよく飲んだ。 -
「お宅の犬は幸せを招く犬ね」
ハチの話をしただけで友達が言った。〝招き猫〟ではないから商売繁盛というわけには行かないが、ハチは確かにそういう存在だった。 -
『手相』や『占星術』、『易』、『トランプ占い』など「占い」には数々あるが、それらは当たることもあるし、当たらないこともある。また、それを信じる人がいるかと思えば、頭から否定する人もいる。
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夕闇が迫り庭の草も見分けがつき難くなり、藪蚊も出始めた。
私はシャワーを浴びて汗を流し、遅い夕食の支度に取りかかった。ハチは涼しい室内で眠っている。 -
朝、横浜を出発してから冷房の効いた新幹線で博多に着くまでは、安定剤のせいもあったかハチは何とか無事だった。
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その年、ハチにとって老いは秋の日暮れのような早さでやってきた。予定していた夏の旅行も躊躇われるような状態だった。
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小さな灯が私の心の中に点ってから十数年が経った。
朝夕、ハチと走ったり、歩いたりするだけで、その日は充実した。それは、いつまでも続くかのようだった。 -
ブラウンを届けるという連絡が神戸から届いたのは十一月の下旬だった。
東京、横浜方面の里親希望者たちのため、ブラウンと、他に二匹の子犬、計三匹を三人のスタッフが車で運んで来るという。 -
また、私にとってハチは人間以上の遊び友達でもあった。
訓練士の言う通り雄には孤独は苦痛のようだった。毎日が長時間の留守番役だったから、私が在宅するときはハチは私にお相手を求め、私も訓練士の助言を忘れず一緒に遊ぶことに努めた。 -
阪神大震災があった一九九五年九月下旬、「阪神被災動物救済イベント」として銀座で写真展が催された。
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