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愛犬との出会いと、別れ 上巻

【第5回】山で会い、山に還る ― 虎毛でカモフラージュ

2015.10.09 | 久根淑江

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虎毛でカモフラージュ

 

 ハチを散歩に連れて歩くと、近所の子供たちは遠巻きにして寄って来る。すると、「ウーッ」と唸って近寄せないので、撫でたり、触ったり出来ず、ただ眺めている。

「狼みたいだ。オオカミ犬だ!」

「シマシマだ!」

 子供たちは、率直に目に映ったことを口に出す。それだけに、よくその特徴を捉えている。

 昔、猟師が強い犬が必要で、交尾期の雌犬を山の中の木に繋いで狼と交配させたと言われ、甲斐犬には、その血が混じっているのではとも言われる。真偽の程はわからないが、それほど野性的で、勇猛果敢で、口もとあたりはとても狼に似ている。

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