2018.08.06
求人事情の現状と企業が求める人物像 いま、IT・クリエイティブ系の転職は「二刀流」が強みになる!
売り手市場が続く昨今の採用状況の中、IT・クリエイティブの分野でも人手不足の声が聞かれます。より良い人材を確保したい企業の取り組みとは? そして求職者に求められる能力とは? クリエイター育成専門スクール・大学を運営するデジタルハリウッドでIT・クリエイティブ系の求人をめぐる現状をうかがいました。
デジタルハリウッドには、企業から寄 せられた求人情報を取りまとめ、学生 の就職を支援する「キャリアセンター」 という部署があります。企業・学生双方 の窓口であるキャリアセンターからは、 どんな現状が見えているのでしょうか。
より早い段階からのアプローチ 教育から始まる企業の取り組み
──最近の求人の状況について教えてください。
座間味 近年、企業からの求人は確実に増える傾向にあります。以前は求人票を出すだけだった企業が、詳しい説明をしたいと来校されることもあるなど、より積極的になる様子がうかがえます。求人媒体での採用がより難しくなってきているという事情もあるようです。
──企業説明に来るんですか?
座間味 はい、より早い段階から学校と一緒になって人材を育てて行こうという動きが活発なんです。これまでも学校で説明会の開催を希望される企業はありましたが、もう一歩進めて、一緒に取り組みをさせてほしいということで、実際に企業で働いている方に講師になっていただく「企業ゼミ」を開催しています。以前は年に数件、こちらからお願いして実施していただいたのですが、最近では企業の方から手を挙げてくださるケースが増え、プログラムの層が厚くなってきました。我々としても、教育の部分から入っていただけるのは非常にありがたいと思っています。
──企業ゼミはどんな内容ですか?
座間味 全2~3回のワークショップのような形で、作品づくりやグループワークに取り組むものが多いです。全学生・受講生を対象にしており、1つのゼミで20~30名が参加します。講師の方の現場経験が活かされた内容ですし、アウトプットの評価もしてもらえるということで、学内でもだいぶ浸透してきました。
──学生に企業を知ってもらうにはいい機会ですね。
座間味 そうなんです。授業の準備や作品の評価など、企業にとって負担になる面はありますが、就職活動開始前から学生に知ってもらえるという点で、メリットのある取り組みになっています。また少人数なので、その中でのコミュニケーションや作品づくりを通じて、インターン募集、ひいては採用につながる機会も生まれています。
