2018.06.07
次世代のデザイナーに欠かせない要素とは UXからさらに広がりのある価値をつくる
特集で見てきたように、本質的なユーザー体験をつくるには、UXの考え方が欠かせない。記事を監修したグッドパッチは、いち早くそこに着目しUX・UIも含めたデザインの価値を高めることを提唱している。同社代表取締役の土屋尚史さんに、次世代のデザイナーがどうあるべきかを聞いた。
デザインの価値が低く認識される日本
この10年を振り返ってみると、スマートフォンの登場により、インターネットが世に出た時以来の大きな変化が起こった時代だったと言えます。ビジネススクールでデザインシンキングは必須になり、近年では日本のスタートアップでもCXO、CDO、CCOなど「ユーザー体験」や「デザイン」に責任を持つ役員が急増しています。
日本はGDP世界3位でありながら、デザインへの投資額は米国の約6分の1であることから、未だにデザインの価値に対する認識が低い状況がおわかりいただけるでしょう。
デザインへの投資額が低いということはつまり、日本のデザイナーの給与はいつまで経っても上がらないということです。デザイナーの価値を底上げすることで、給与を上げ、憧れられる職業にしていく必要があります。そして、経営層に対してもデザインの価値を理解してもらい、投資を促す必要があります。