UX視点で記事の伝わり方を改善したオウンドメディア「WORK MILL」|WD ONLINE

WD Online

特集一覧 Web Designing 2018年6月号

UX視点で記事の伝わり方を改善したオウンドメディア「WORK MILL」 本質的な課題の再認識が、意識を変える

株式会社オカムラのオウンドメディア「WORK MILL」では、UX視点のコンテンツマーケティングによって、“伝える”ことに対する取り組みを大きく転換させた。その舞台裏を聞いた。

WORK MILL

考える場として、本当に納得できる記事を

社会的に"働き方"が注目されるようになってきた2015年、オフィス家具やワークプレイスづくりを提供する株式会社オカムラ(以下、オカムラ)で、働くことに関する情報発信プロジェクト「WORK MILL」がスタートした。メディアやイベント、ビジネス誌の発刊など複合的な取り組みを行う同プロジェクトのひとつとして、同年12月に立ち上げられたのがWebマガジン「WORK MILL」だ。仕事や働き方に関して独自取材による記事を制作し、週1回火曜日に掲載している。

編集長の遅野井宏さんは、長らく同社でオウンドメディアを持つことを目指してきたという。

「情報を発信するためにも、自社でコンテンツを持つ必要があります。社内には30年以上の歴史を持つオフィス研究所という研究部門があり、顧客のワークプレイスづくりからもさまざなま知見が蓄積されています。同時に、今後についてのリサーチのために先駆者たちの意見を聞き、顧客ともコミュニケーションを重ねながら、これからの働き方がどうなるのかを考える場が必要だとずっと思っていました」(遅野井さん)

開始以来、遅野井さんら編集担当者が深く関わる形でコンテンツづくりが行われているのがWORK MILLの特徴だ。

「企画や打ち合わせだけではなく、我々も取材に行き、聞きたいポイントは質問する。できた記事に対しては、編集メンバーが本当に納得するまでOKを出しません」(遅野井さん)

当初は「別の記事になるかと思うくらい」修正を入れ、伝える内容にこだわり続けてきたという遅野井さん。半年が過ぎる頃には制作会社やライターともメディアの趣旨や方向性を共有できるようになり、制作がスムーズに回るようになってきた。

しかし、現在も繰り返し煮詰め、時間をかけて制作している部分がある。

「毎回、その記事のポイントをイラストで伝えています。内容をよく理解して趣旨を汲み取らなくてはならないので、時間はかかりますが、大事にしているプロセスです」(遅野井さん)

記事制作を通じ、しっかりしたWORK MILLのブランドづくりに取り組んできた遅野井さん。しかし、2年近く経ってもUUが1万を超えないという歯がゆい状態が続いていた。

続きを読むためにはログインが必要です。
マイナビBOOKSの「WD Online全文購読サービス」(有料)をご利用ください。

マイナビBOOKSへの新規会員登録もこちらから。

定期購読者はオンライン版が読み放題 !!
雑誌『Web Designing』の定期講読者には、
WD Onlineの全文購読サービスを無料でご提供しています。
詳しくは「定期購読のご案内」をご覧ください。

掲載号

Web Designing 2018年6月号

Web Designing 2018年6月号

2018年4月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

Webビジネスの成功は【UX視点のコンテンツ】にある!

サンプルデータはこちらから

【その情報を一番欲しがっているユーザー】に、
【最適な形】で、
【発信側の希望通りの行動】を促す
UX視点のコンテンツ戦略・制作方法!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・

UXでキラーコンテンツを生む方法

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・

近年、盛んに「UX」の重要性が叫ばれていますが、それはサイトのデザインだけの話ではありません。
Webに掲載し、ユーザーに読んでもらう・見てもらう「コンテンツ」こそ、Webビジネスの成否を握っていると言えます。

例えば自社の商品を「もっとも必要としている人」に、商品の魅力を十二分に理解してもらい、前向きな反応をしてもらうには、
サイトに載っている情報(キャッチコピーや説明文、ビジュアル、映像など)が刺さらなければ意味がありません。

その確度を上げるために有効なのが、「UX」視点です。
Web Designing 6月号では、より実践的に、UXの考え方を実際のWebビジネスに落とし込むための方法を網羅しました。
誌面を読んで、実際に手を動かしてみてください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「質問に答える」「付箋を貼る」「定型書式に書く」だけで、
自社に必要な「ユーザー視点のコンテンツ」が見えてくる!

◆答えるだけ!自社サイトに足りない“愛”診断
質問に答えて、どれだけターゲットになる読者のことを把握しているか、ユーザー目線で見られているか、現状を把握しましょう。


◆貼るだけ!付箋ではっきりさせる課題と方針
自社サイトをユーザーにとって何の役に立つものにしたいか、どんな情報を公開べきかが見えてきます!


●書くだけ!自動化できるテキストコンテンツ制作用フォーマット
定型の書式に書いていくだけで、文章が苦手な人でも効果が期待出来る文章が出来上がります!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆ユーザー調査・設定
コンテンツの成功は「ペルソナ」にある!伝えたい「読者像」を浮き彫りにする調査・考察方法

◆コンテンツ戦略設計とKGI/KPI設定
浮き彫りにした対象読者に、[何を][どのように]提供し、[どう感じてもらうか][どういった行動を取ってもらいたいか]の戦略の立て方

◆コンテンツ制作
届けたい相手の「行動変容」を促すユーザー目線(UX視点)の具体的テキスト・コピー・ビジュアルその他の作り方・限られたリソースを有効利用した制作体制の作り方


●これからはSEOに加えて、「SXO」が重要!
いかに検索で行き着いたユーザーの意図を捉えたコンテンツを作成し、検索体験を満足いくものにできるかどうかが今後のWebビジネスには必須になります。そのためには、UX視点での分析・施策が欠かせません。

■コンテンツの見せ方
せっかくのコンテンツ、一生懸命会心の作を作っても、見てもらわなければ意味がありません。コンテンツの「見せ方」も、ユーザー目線を持って考えなければ、「見えてるのに認識されない」「結局記憶に残らない」ということが往々にして起こり得るのです。では、発信するコンテンツを効率的に効果的に見せるにはどんなことを考えればいいのでしょうか。


<こんな方にオススメです>
■中小企業のWeb担当者
 ・自社メディアにかける予算なし
 ・本業の片手間でやらざるをえない
 ・プロジェクトチームを組める余裕はない

■引き継いだ、やる気だけはある未経験の担当者
 ・何書いていいかわからない

■自社メディアを始めてはいるが、停滞期に入っている
 ・PVが下がりもしないけど伸びもせず、サイトが役割を果たしているかわからない

■UXをまずは何から始めていいのかわからない
■UXってデザインだけじゃないの?
■そもそもUXってなにがよくなるの?
■部署を横断して取り組むべきなのはなんとなくわかっているが、説得する自信がない
■理論だけではなく、現場で実践していることが知りたい