2018.04.09
One's View コラム Web Designing 2018年4月号
【コラム】「ライブコマース」が築く新しい関係性 今号のお題「動画」
さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。
こんにちは! 大阪のちょっとやんちゃな八尾という地域にある社員35名の老舗石鹸屋で商品企画・広報を担当している峰松です!
以前も動画についてお題をいただき、高校生の間で流行っているMixChannel(通称ミクチャ)の小話をさせてもらったことがありました。あれから1年を経て、同じ動画というテーマでも、状況はまるっと変わってしまいました。動画と言ってもさまざまですが、今回は「ライブコマース」についてお話したいと思います。
昨年から新しいスキンケアブランドの立ち上げを行なっていたのですが、知人にアシスタントを紹介してもらったところ、私より年齢も若く、とても優秀でガッツもある。そんな才女にも日々生活する中で、たった一つモヤモヤしていることがありました。それは、背が低すぎて着たい服が着れないこと。
身長が146cmしかない彼女は、「フリーサイズは敵!」「ピッタリのワンピースに出会えたことがない!」と言うので、「つくってみたら?」とそそのかしてみたところ、同じ悩みを抱えていた友人と一緒に、なんと「Sサイズ女子」のためのアパレルブランドを立ち上げてしまったのです!
彼女たちのメインの販路はライブコマース。ローンチと同時にInstagramのフォロワーが一気に3,000人も増えました(笑)。いわゆる平均身長、平均体重の私からすると、こんなにもサイズに困っている女性が日本には沢山いたのか! と驚くばかり。ほぼ毎日Instagramでライブを行なっていて、新商品の紹介だけでなく、要望などを直接視聴者に聞きながら商品開発をしています。反応は上々で、特にライブ後に送られてくる視聴者からのDMには感動すら覚えます。
今まで着るものがなくて困っていました。届いたワンピースは、丈とバランスがピッタリで本当に感動しました! これからも頑張ってください!」といったメッセージや、配送でミスをしてしまった時も「新商品の開発でお忙しいとは思うのですが、ご対応いただけると嬉しいです!」などなど。
サービスを「提供する側」と「享受する側」といった単純な関係値では測れない、新しいブランドと顧客の関係性が生まれています。いわゆるインフルエンサーがお気に入りを紹介するようなライブとは違い、ブランド側が何を発信してお客さんとどう関係を築いていくのか…Instagramひとつとってもまだまだやり方はたくさんありそうです。