2017.04.18
特別企画 [PR] Web Designing 2017年6月号
本気の議論を重ね 顧客のためになるデザインを生み出す 合同会社ファジカ
新潟市に拠点を置くファジカは、Webサイトにとどまらず企業のブランディングやCI (Corporate Identity)、紙媒体まで、企業の運営に必要なあらゆるものをデザインする制作会社だ。新潟という地方都市において、ファジカはどのようなことを大切にしながら仕事をしているのか。アートディレクターの山下良子氏、制作プロデューサーの小林功氏に話をうかがった。
顧客の社内広報になって本気で対話を重ねる
ファジカには営業担当者がいない。そのため、デザインや企画に徹底的にこだわり、オリジナリティやクオリティの高い成果物を作ることで顧客を獲得している。ただし、山下氏は「単に“よく魅せる”ことはしたくない」と話す。
「お客様の多くは、地元新潟の中小企業や個人事業主の方々です。普通、そうした企業のサイトこそ立派に魅せようとするかもしれませんが、それはむしろデメリットになると思っています。エンドユーザーの期待値を上げすぎてしまうと、たとえば来店時に『思ったより規模が小さかった』という心証を与えるなど、期待値を下回ってしまうことがあるからです。そのため、同規模の競合他社よりもいいデザインは目指しますが、あえて“野暮ったく”することもあります」(山下氏)
こうした考えは、同社が「クライアントの社内広報になったつもり」で仕事に取り組むからだ。
「私たちが目指しているのは、お客様と同じ舞台に立って、お客様の事業を本気で考え、応援すること。だから本音で議論を重ねますし、違うと思ったらお客様に対しても『違うのでは?』とできるだけ正直に意見させていただきます」(山下氏)
だからこそ、ファジカはいいデザイン、いい企画を生み出すことができている。
「議論を重ねることで一味違う成果物に結びつきます。我々の場合、経営者の方など、決定権者と直接やりとりすることが多いので、議論を重ねることはお客様との関係構築にも大きな意味があります。そして何より、そうしたやり方をすることで自分たちもやり甲斐を持てるんです」(小林氏)
こうして地場の企業と密接に関わり、寄り添うファジカだが、新潟には、「たくさん売れればいいわけではない」と考える企業もある。
「たとえば『新し屋酒店』では、貴重なお酒も取り扱われています。転売目的で購入される方もいるのですが、それよりも本当に美味しいお酒を飲みたいと思っている方に販売したいと考えていらっしゃいます。このように、ただ成果を求めるのではなく、自分たちの商品やサービスのファンにきちんと情報を届けることを目的にしているクライアントが少なくありません」(山下氏)
こうした思いを具現化するためにも、「社内広報」になることが重要なのだろう。
ドメイン名でクライアントのイメージを演出する
「新し屋酒店」では、ドメイン名に「.jp」を採用している。
「地場のものを中心に扱っているので『.com』や『.net』ではイメージにあわず、また企業のイメージのある『co.jp』はECサイトには少し堅い印象でした。普段から、特別な理由がなければ『.jp』を選んでいます」(山下氏)
「『.jp』を使うことで、見た人に信頼感、安心感を与えることができます。それが最大の特徴ではないでしょうか」(小林氏)
新潟市内で幼稚園や保育園を展開する学校法人恵愛学園の場合も、信頼感を伝えるために「.jp」を用いている。
一方で、「co.jp」は「堅さ」を演出するために有効だという。
「絹織物の会社である横正機業場は100年の歴史がありましたが、2013年にファジカに依頼をいただいた際に初めてサイトを作りました。こちらでは『co.jp』を採用し、老舗の会社としての堅さが演出できているのではないかと思います」(小林氏)
このように、ドメイン名はクライアントのイメージを演出するための効果もあるという。
ほとんどの場合、ドメイン名選定もファジカから提案しているが、その際にもしっかりと意図と効果を説明している。こうした姿勢が、ファジカが新潟の数々の企業から評価され、信頼されている証なのだろう。
企画協力:合同会社ファジカ