2016.04.28
施策の前の「地ならし」と「数字」の力がもたらした定番サイトの変化 KPIツリーとグロースハックはチームの何を変えたのか
これまで多くのユーザーに利用されてきた「Yahoo!映画」。だが、そのポテンシャルはまだまだ高いところにあった。その可能性をどう引き出すか。Kaizen Platformが提案した施策は定番サイトの何を変えたのか。
Yahoo!映画 http://movies.yahoo.co.jp/
Kaizen Platform https://kaizenplatform.com/ja/
定番サイトが抱えていた定番ゆえの課題とは
「Yahoo!映画」は、Yahoo! JAPANが子会社のGYAOと提供するコンテンツの一つで、映画のランキングやレビュー、さらには予告編など、映画に関するさまざまな情報を提供するおなじみのサービスだ。すでに多くのユーザーに使われているこのサービスに、どんな課題があったのだろうか。制作を担当するデザイナーの塚原桃子氏によれば、「定番ゆえの悩み」とでも言えるだろうか。
「Yahoo!映画は長く、多くの方々に支えられ、使われてきたサービスです。そのためにいつしか私たち提供する側も『Yahoo!映画とはこういうもの』『中身を良いとか悪いとか判断するものでもない』と感じるようになっていました」
その認識をあらためたのが昨春。施策を打ってみると、いきなり利用者が増加したのだ。
「『見た』『見たい』ボタン、さらには『評価する』ボタンが置かれているページを増やしまくったところ、クリック数が一気に増加したんです」
クリック数が増えたことでYahoo!映画は「打てば響く」、つまり大きなポテンシャルを持っていることがわかり、塚原氏ら制作チームには、継続的な成長を促す施策のさらなる実施が求められた。
「より多くの人に使ってもらうために何をすべきか。そのための“次の手”を定められずにいたんです」
そこで塚原氏は、同社の「X BRAND」担当時代にPV向上策に協力してもらったというKaizen Platform(以下「Kaizen」)の高橋歩氏に相談を持ちかけた。Kaizenは3,000人(2016年4月現在)のグロースハッカーネットワークと、彼らと協業するWebサイト改善ツールにより、顧客企業の売上アップを支援する会社だ。
「さらにボタンをクリックしてもらうには」
塚原氏らが抱える課題に、Kaizenはどんなノウハウを提示したのか。