2016.03.04
顧客満足度を高め継続性を促進するOisixのECショップ戦略●特集「リピーター&ファンを生む新法則」 顧客の状態を知り、顧客目線で施策を提供
2000年に開設されたネット宅配サービス「Oisix(オイシックス)」は、国内のECショップ黎明期から14期連続で売上を伸ばしつづけている。「産地直送の有機野菜」など、「安心、安全」をコンセプトに揃えた食材を扱い、特に30代以上の女性層に支持を拡げる。顧客とサービスとの関係性について、オイシックス(株)の池山英人氏に話を聞いた。

2000年に設立されたオイシックス(株)が運営する、食材を扱うECショップ。2010年からは実店舗の出店も開始し、2016年現在で3店舗が営業中
11万人の会員を支える利便性
Oisixは、オイシックス(株)が運営する食品を扱うECショップ(定期宅配サービス)。年間の利用者数が約11万人、30代以上の女性層が全利用者の98%を占めるという顧客層を背景に、特に働く女性が週に一度の注文を短時間でストレスなくできるという設計が意識されている。
その一端を示す仕組みが「定期ボックス」である。これは、週に一度、その時期の旬の商品やおすすめの商品がカートにあらかじめ用意された状態で買い物(注文)がスタートする仕組みのことだ。ユーザーはそのまま注文(決済)できるので、定期利用者には注文するために選ぶ(悩む)時間をわざわざ割く必要がない。もちろん、カートの中身は自由に変更できるほか、注文そのもののキャンセルも可能だ。

この定期ボックスという仕組みは、今でこそ安定したサービスとなっているが、それまでの道のりには紆余曲折があったという。