2015.09.30
「認知的ウォークスルー」を使ってみる●特集「スマホ最適化」
あなたが手掛けているスマホサイトは、ユーザーにどんな風に見られているのだろうか(見られていないのか)? それを正しく理解する方法「認知的ウォークスルー」を試してみよう
Text&構成:小泉森弥 監修:宮坂 祐(ビービット) Illustration:2g
スマホがどう使われているのか“正しく理解する”には
スマホサイトの役割を考える際に、まず大事なのはスマホが“どう使われているのか”を理解することです。「理解する」と言っても、実はこれ、なかなか難しいことです。
なぜ難しいのでしょう。その理由の1つは、前章でも触れたとおり、スマホというデバイスがテレビや新聞、雑誌、交通広告などと並行して「ながら見」「チラ見」をされることの多いデバイスだということにあります。しかし実はそれ以前に、もう1つの、より深い問題が存在しています。
それは、あなたが「提供する側(作り手側)」に立つ人である、ということです。提供者側のほとんどが、自分目線で都合のいいユーザー像を作りあげ、「スマホはこう使われるはずだ」と決めつけてサイトを見ています。これでは、正しい見方などできるはずもありません。
では、その偏った目線から踏み出して、ユーザー側の視点に立ち、スマホがどう使われているのかを正しく捉えるには、どうしたらいいのでしょう。それにはなんと言っても「ユーザーの行動を観察する」ことが必要となります。