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STEP2・失敗しないためのチーム体制のつくり方 失敗しないプロジェクトマネジメントのために

チーム体制づくりでもっとも心がけてほしいのは、誰が何をやるのか。役割の責任は誰なのか。必ず曖昧にせず決めて、最後はドキュメントに反映してください。

責任者の併記はNG!

ドキュメントと並行して決めていくのが、プロジェクトに最適化したチーム構成や体制づくりです。クライアント側と制作側それぞれについて、誰が何をやり、どういった責任を追うのか、という人員に関する体制をきちんと決めていきます。肝は、必要な役割を洗い出した上で、各役割に対して必ず氏名を明記すること。明記せずに組織名や部門/部署名、役職名だけ、という記載は控えてください。

名前の明記には、書かれた本人への役割の自覚を促すこと、責任の所在が曖昧にならないこと、という両方の目的と効果があります。特に責任者は単独の記載が理想で、併記しないこと! 併記だと揉める要因になりかねません。

仮にAさんとBさんの両者を併記した際、Aさんが休んだら、Bさんが決めてくれるのでしょうか? Aさんと話し合ってから、とならないでしょうか? AさんとBさんの意見が一致するとは限りません。意見が割れた場合、どちらの意見が採用されるのでしょうか? Aさんがいない席でBさんが決めた結果、別の日にAさんが決定を覆すことも起こりえます。そもそも併記が2名どころか3名、4名とならないでしょうか?

クライアントにしても、内部にしても、責任の所在を曖昧にしておきたいという本音に流されると、PMが機能しなくなります。たとえ併記は許したとしても、最終判断はどちらになるのかなどは、必ず詰めて、注釈を入れるようにしてください。

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事情によって併記でなければならない場合でも、最終判断が誰なのか、役割ごとで必ずドキュメントに記載すべき

 

レビュープロセス図の用意も得策

体制図とともに、事前に設けておくと便利なのがレビュープロセス(確認フロー)をまとめた図です。「クライアントの担当者のレビューだけ」と思っていたら、部長や社長など何段階ものレビューが必要だった、ということはないでしょうか。レビューは時間がかかるプロセスなので、あらかじめ、何を誰がレビューするのか、ルールを定めておく方が得策です。事前に決めておければ、クライアントもルールに則り、レビューしてくれます。

さらに、要件や仕様に関することと、計画に関することでは、確認内容の種類が違います。それぞれで体制を変えた方がいいでしょう。要件に関わることは、現場に近い内容が多いため、役員クラスのような人たちが入らずとも判断が可能です。現場裁量で進めるべき確認内容です。

一方、スケジュールやスコープの変更など計画に関わる内容は、クライアントの担当者だけで判断できないことが多いです。関係部署への説明/承認、予算の変更、人の差配など、現場の裁量だけでは対応できない影響があるからで、この場合、一定の権限のある人たちの確認が必要です。

それぞれのプロセスについて関係のある人たちに対して、誰を経由して確認を行うのか? プロジェクトを進めるための体制図と一緒に、ぜひレビュープロセスについても事前に決めて、氏名を明記し(責任者の併記は避けて、責任者がわかるように)、ドキュメント化しておきましょう。

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各工程が手順通りに進められているかを確認する「レビュープロセス」について、事前に誰がどう関わるかを整理。要件用とは別に、計画に関わる場合も用意できるとベター

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掲載号

Web Designing 2020年2月号

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2019年12月18日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

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Webビジネス、ひいてはWebサイト制作のプロジェクトにおいて、「当たり前」でありながらも最大の難関と言えるのが、
「予定通りに完遂する」ではないでしょうか。

クライアントと制作サイド、どちらも大勢の人間が関わり、多くのステークホルダーが存在するWebのプロジェクトでは、
全員の共有がうまくいかなかったり、責任の所在が曖昧になったり、立ち上げ当初には思いもよらなかったトラブルが発生したりと
スムーズに進めることが難しくなってきます。

しかし、スピードが勝負のWebビジネスの世界において、プロジェクトの遅れは致命傷になりかねません。
また、万が一プロジェクトがうまくいかないと、利益の損失、機会の損失はもちろん信頼の損失にも繋がります。

そこでWeb Designing2020年2月号では、

「なぜ、プロジェクトはうまく進まないのか」

を掲げ、その原因の中でも特に重要な
「スケジュール」「コミュニケーション」にフォーカスして
機会損失・利益損失・信頼損失の事態にならず成果をあげる「失敗しないプロジェクトマネジメント」のコツを
お届けします。



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◎クライアントワークで上流から関わる制作会社のディレクター、デザイナー
・企業のIT推進担当、Web担当者、マーケター


【内容(予定)】
●プロジェクトの流れを把握しよう
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Backlog/Googleスプレッドシート&Microsoft Excel/Trello/Slack/Chatwork

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『Web Designing』2020年2月号の連載記事「知的財産権にまつわるエトセトラ」に誤りがございました。
下記の通り訂正し、読者ならびに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

129ページ右段上から3行目について
(誤)市立芸大
(正)造形芸大

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