これからの新常識は 「CMSマーケティング」だ!|WD ONLINE

WD Online

特集一覧 Web Designing 2019年4月号

これからの新常識は 「CMSマーケティング」だ! まだWebサイトの更新にしか使ってないの?

進化を続けるCMSをWebサイトの制作・更新にしか使っていない企業もまだ多いのではないでしょうか? これからの新常識はCMSマーケティング! 今すぐ使いこなして、売り上げアップにつなげましょう。


高村治男さん
株式会社イノーバ  プロダクトマネジメント部 マネージャー
https://innova-jp.com

1. CMSは強力なマーケティングツールになる

企業によって二極化する CMSの活用

Webサイト運営の基盤とも言えるCMS。しかし、今やCMSは「Webサイトの制作・更新」という役割だけにとどまらず、企業のマーケティング、営業を担うツールとしても非常に重要になっています。

オウンドメディアのパッケージサービスの提供や、独自のCMSを用いた、Webのコンテンツマーケティングに強みを持つ株式会社イノーバの高村治男さんも、ここ数年でCMSの使い方に変化が現れているといいます。

「以前はCMSというと、Webサイト管理システムとしての意味合いが強くありました。しかし、最近は企業のCMS活用は二極化しつつあります。1つは、多機能は求めず、自社サイトの最低限の更新・管理を目的としてCMSの導入・刷新を検討する企業。こういったケースは、専門的な知識がない人でも、いかに簡単にページを更新できるかという点に関心が高く、専任のシステム担当者がいない中小企業のニーズが高いと言えます。もう1つは、コンテンツマーケティングを見据えた頻繁なコンテンツ発信や、CMSを用いてお客様にどのようなアプローチができるかなど、CMSをビジネスツールの1つとして重視している企業です。こうしたケースでは、HTMLやCSSの知識がある人がWeb上でのしかけを展開したくなったり、メールマガジンを配信したりなど、CMSをさらに活用したくなった場合、そうした仕様に耐えられるのか、拡張性があるのかといった点が重要になります。ただ、実態は前者のようにCMSを『Web更新のツール』としか捉えていなかったり、あるいは『マーケティングや営業ツールとして使えることは知っていても、活用できていない』企業がまだ多いように感じます」

CMSは、一度導入すれば頻繁に入れ替えるものではないため、情報を積極的にはアップデートしていない人も多いでしょう。しかし、Webを活用したマーケティングの重要性を認識する企業が増えるなか、CMSにその役割の一端を担わせることで、ビジネスを成長させようとする傾向は強くなっていると高村さんは言います。

「今はBtoBでもWebでリサーチをすることは珍しくありませんし、Web上で相手企業のことを調べて、商談に臨むことはもはや当たり前になっています。そうした背景もあって、近年はお客様にとって最初のコンタクト先になるWebサイトをマーケティングや営業窓口として使えるように、さまざまな機能を持ったCMSがリリースされています」

 

マーケティング視点から見たCMS選びの注意点

多くのCMSが提供されている今、マーケティングに活用するためには何を基準に選べばいいのでしょうか? 高村さんは「基本的なWebサイトやページの作成・更新であれば、どれを選んでも問題ない」と前置きしつつ、次のような注意点を挙げます。

「まずは、マルチデバイスに対応しているかどうかという点です。これは1度の更新で、PC、スマホ、タブレットなど、デバイスにあわせて反映される機能ですが、今、リリースされているCMSであれば、大半のものは対応しています」

そして何より重要と高村さんが話すのが、「Webサイトの目的を明確にすること」と「運用の方法」。それによって必要な機能が変わり、コストも変わってくるといいます。そのために必要なのが、営業担当者やマーケティング担当者を交えたCMSの検討です。

「CMSをマーケティングツールとしてしっかり機能させるためには、情報を更新・発信していくことに加え、ページ分析や、訪問者情報の取得、情報のプッシュなど、さまざまなアプローチをすることになりますが、必要な機能は『Webサイトの目的』『展開したい施策』などによって異なってきます。メールマガジンの配信機能の有無や、入力フォームの有無、顧客リスト管理の必要性など、CMSで行える機能を実際の営業フローに照らし合わせて、まずは取捨選択する。さらに取得したデータを営業やマーケティングの担当者に渡しやすいかなど、CMS上でできることだけでなく、その先のフローまで考えて、CMSを検討することが重要です」

続きを読むためにはログインが必要です。
マイナビBOOKSの「WD Online全文購読サービス」(有料)をご利用ください。

マイナビBOOKSへの新規会員登録もこちらから。

定期購読者はオンライン版が読み放題 !!
雑誌『Web Designing』の定期講読者には、
WD Onlineの全文購読サービスを無料でご提供しています。
詳しくは「定期購読のご案内」をご覧ください。

掲載号

Web Designing 2019年4月号

Web Designing 2019年4月号

2019年2月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

CMSの見直しで、Web品質と業務・組織を改善せよ!

サンプルデータはこちらから

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

Webビジネスの成否に直結する!

CMS 2.0
新時代の常識

顧客との接点やエンゲージメントを高めるために必須のWebサイト。
その基盤となるCMSを、予算や自社都合だけで選んでいませんか?


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

今や企業サイトの6割以上がCMS(コンテンツ管理システム)を導入していると言われています。
専門知識がなくてもサイトの更新や管理ができるのが特長のCMSですが、
これをただの「サイト運用ツール」だと思っているなら、
それは大きな機会損失を招いている可能性があります。

顧客へ認知やエンゲージを高めるために必須であるWebサイト、
そのコンテンツを有効に活用するための基盤となるCMSは、
今後のWebビジネスの勝敗を左右する大事なポイントなのです。
さらに、今あるサイト運用上のさまざまな課題も、
CMSを理解することで解消されるのです!


また、現在CMSと呼ばれるものは3,000以上存在しています。
中には業界や用途に特化したものもさまざまです。
そんなCMS、予算や担当部署の都合だけで簡単に選んでいませんか?

では、CMSをビジネスの基盤とし、武器として120%活用するためにはどんなことを考え、
どんな準備や選考基準が必要でしょうか。
そして、限られたリソースや少ないコストで成果を出すにはどうすればいいのでしょうか。



Web Designing 4月号(2月18日発売)では、
新規Webビジネスを立ち上げる際、どんなCMSを選べばいいか、今やりたいことを実現させるために
CMSを乗り換えるならどうすればいいか、既存のCMSをもっと活かすにはどうすればいいかなど、
もはやWebビジネスに欠かすことができないCMSの
これからの活かし方や課題の解決方法をさまざまなシチュエーションに立って解説します。


【対象読者&課題】
■とりあえず無料のCMSにしてみたものの、実際の運用にさまざまな課題が出てきた
■現在自社に導入されているCMSでは、やりたい新規Webビジネスが思うように実現できそうにない
■運用の使い勝手がいいCMSが知りたい
■予算は少ないが、企業サイトだけに素人が適当に作るのは抵抗がある
■CMS構築及びWebサイト制作、そしてその後の運用まで信頼できるパートナーを見つけたい
■「自社で簡単に作れる」という触れ込みを鵜呑みにした結果、現場が混乱&疲弊している


【予定内容】
●CMSこそがWebビジネスの勝敗を左右する

●CHAPTER1 CMSを“知る”
  01_CMSの定義や仕組みを知る
機能の違いやトレンド
02_WordPressが選ばれる理由と利用時の注意点
機能性、開発力で課題を解決
03_CMS導入がもたらすビジネスメリット
投稿の質と働き方を向上

●CHAPTER2 CMSを“選ぶ”
   01_ビジネス最適化につながるCMS選びのための準備
決め手は、選ぶ前の準備作業
02_具体例で学ぶCMSの選び方
「運用」や「保守」を意識した選択

【 CMSとセキュリティ 】 Web制作のプロが教える~CMSとセキュリティ“9つ”の金言
【 編集部が厳選! 】企業サイト・メディアで安心して使える商用CMS 17選!
【 Column 】 管理画面を変えたUXデザイン
【 Column 】 Webサイトのセキュリティのために~知っておきたいハッカーのこと

●CHAPTER3 CMSを“運用/活用する”
01_中長期的に考えるCMSの運用と体制づくり 
持ち腐れにしない、積極的な活用を!
02_これからの新常識は「CMSマーケティング」だ! 
まだWebサイトの更新にしか使ってないの?

【 CaseStudy 】 CMSで実現したリード獲得と新たな営業フロー/「Hint Clip」 共同印刷

ほか