―― 序中盤はいかがだったでしょうか。
古河 序盤は千日手が避けられないなと、膠着状態にされるとこちらから打開できないなと思っていました。先手だったのですが、仕方ないと思って指していました。
―― △5六歩(60手目)と仕掛けられたところはどうだったでしょうか。
古河 穴熊だったので、手に乗ってさばきたいなと思っていたんですが、自信はなかったです。
―― 勝ちを意識した局面、終盤の攻防についてはいかがでしたか。
古河 勝ちと思ってから△8五桂(110手目)でわからなくなってしまって......。その前で勝ちになったかと思ったのですが、最後は本当に詰んでいるのかなと。金捨てたときに間違ってるかも知れないと思って......。▲7八同香(95手目)とと金を払うのに時間をかけすぎたかな、と反省しています。
―― これでベスト8です。次は石橋幸緒女流四段との対局ですが、抱負をお願いします。
古河 ここまで来れたことがなかなかないので、楽しんで指したいと思います。
―― 一局を振り返っていかがだったでしょうか。
長谷川 仕掛けたところは、自信があったわけではなく、仕方なくという感じでした。序盤は角を出られて(▲1五角......53手目)、動きにくくなったかなと思います。
―― ▲7八同香の局面ではどうでしたか。
長谷川 うーん......ちょっとわからなかったです。
(文)
古河彩子女流二段-長谷川優貴女流二段戦は、125手まで古河女流二段が勝ちました。終局時刻は16時34分、消費時間は▲古河3時間、△長谷川2時間35分。勝った古河女流二段は2回戦に進出しました。
一直線の攻め合いで激しい終盤戦になっている。先手玉は危険な状態だが詰めろではないため、ここで駒を渡さずに詰めろの連続で迫ればいい。そもそも後手玉は現時点でかなり危険な状態なのだが、▲7二馬から追うのは8三~7四~6五の逃走ルートが広く、捕まえきれない形だ。そこでどう詰めろをかけるか考えることになる。たとえば▲6二成桂は△同金なら▲7一角、放置すれば▲7二成桂から詰む「強い詰めろ」だ。しかし△8一金と受けられたときにどうか。以下▲7二成桂△同金▲6二金△8一金▲7二金△同金▲6二金△8一金......と進むと、これは千日手コース。明快な寄せがないと、今度は先手玉に危険が迫る。
先手がこの展開を不満と見れば別の寄せ方を選ぶだろう。さらに、後手にも▲6二成桂に一例として△6三歩▲同馬△8一金▲7二成桂△同銀という受け方があり、千日手を拒否する手段がある。千日手の筋は決して先手の権利ではないということだ。15時18分、古河女流二段はこの局面で30分以上時間を費やしている。
(文)
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