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新刊案内「これで万全!奇襲破り事典」 ~石田流でいきなり▲7八飛とするやつ~

2017.01.24 | 島田修二

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こんにちは。最近早起きを始めた編集部島田です。

「早起きは3文の得」といいますが、3文が現在の貨幣価値にするといくらなのか分かりません。ただ、「早起きは3千円の得」などというと急にありがたみがなくなる気がするので、知らないまま行こうと思います。

世の中、知らない方がよいこともありますが、知っておいたほうがいいこともあります。
そうです。それは奇襲対策です。


将棋には対策を知っておかないとすぐに負けになってしまう奇襲戦法がいくつかあります。鬼殺し、早石田、パックマン、筋違い角、嬉野流、急戦棒銀、角頭歩・・・。

みなさん、これらの戦法の狙いと対策がパッと頭に浮かびましたか?
狙いがわからない、狙いは知っているけど対策はよくわからない、というか戦法自体を聞いたことがない、まだ正月気分が抜けない、という方にぜひともお勧めしたい本があります。

それが明日発売される新刊「これで万全!奇襲破り事典」です。





本間先生が10個の奇襲について、その破り方を解説しています。
本書の特長はそれぞれの奇襲について、まずその狙いを説明し、その後で対策を示している点です。

最初に奇襲成功の手順を説明しているので、奇襲を仕掛けたい側の人も参考になります。
ちなみに私は奇襲は仕掛ける側でなく、奇襲を完封して勝つことに無上の悦びを感じるタイプです。快楽主義者エピクロスです。
全人類を「奇襲仕掛けたい派」と「奇襲完封したい派」の2種類に分けるとしたらあなたはどっちになりますか?どっち派だとしても、本書を読んでください。

さて、今日は本書の中から私的に「それ知りたかった!」と思った箇所を紹介します。

何も聞かずに下の図を見てください。





▲7六歩△3四歩▲7五歩の出だしで、石田流を警戒して△4二玉と上がったところです。
私はよくこの指し方をするんですが、ここで、「警戒したよ」というサインを出したにも関わらず▲7八飛と指してくる人がいます。「乱戦上等!」という感じです。

後手はもちろん角交換して△4五角と打ちますよね?




これで両方の角成りが受からないので早くも後手有利!?と思いますが、先手は▲5八玉△2七角成▲7四歩△同歩▲5五角と打ってきます。





飛車取りと▲1一角成の両狙いです。囲碁的に言うと、飛車取りと▲1一角成を見合いにしています。
以下、△3三桂▲7四飛として次に▲3四飛を狙われます。それを受けて△4五馬(下図)と引いてしまうと・・・。





一見、▲3四飛を防ぎながら角取りで、味よし道夫先生に見えますが、ここで▲8二角成△同銀▲7二飛打!!が必殺の一撃。






あちょー!!

二階からあちょーーー!!!

激痛です。正直に告白すると私、この手を食らって何局か負けています。

これがあるので、△4二玉に▲7八飛は甘受するしかないのではないかと思って生きてまいりました。(看寿だけに)

・・・・・・しかしかかし!

本書にいいことが書いてありました。

実は△4五馬が悪手だったのです。正解はその代わりに・・・・・・。


・・・・・・すいません、電波の調子が悪いようで、これ以上書くことができません。


本書には、ここでのいい手が載っているですが、これは実は傍流の変化で、その前にもっといい手があると書いてあります。


さらに下図のような仕掛けについても対策が書いてあります。





こちらも実戦でありそうな局面です。以下△7二金▲7五飛となれば、かの有名な「久保新手」ですね。もちろん、本書にはその対策も載っています。


今日は早石田の章の一部を紹介しましたが、本書にはこんな感じで10個の奇襲について書いてあります。まさに「奇襲破り事典」の名に恥じぬ一冊です。
将棋の防御力が格段に上がって、むしろ奇襲が待ち遠しくなるはず。

ドラクエ3で言うと、くさりかたびらを買った時と同じです。(伝わる人にだけ伝わればいいやつ)

明日発売ですので、将棋のくさりかたびらを手に入れたい方はぜひご購入ください!


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