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△4三金・3二金型をマリオ式で撃破!

2015.08.10 | 米澤孝至

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最近、「おいしいお肉を食べたい欲」が盛んな米澤です。

今日は先々週の続きです。
振り飛車穴熊で居飛車穴熊をめっこめこにつぶしてしまいましょう!

居飛穴対振り穴は居飛穴有利の定説を覆す~「マリオ式居飛穴撃滅法」~


※前回のあらすじ

序章:居飛穴対振り穴は居飛穴有利の定説を覆す

中略

118ページの第2図、▲5八金型の右四間飛車vs△4三金・3二金型を見てみましょう

ということで、今日もさっそく118ページから。



双方、形が決まった局面です。
▲5八金は、中央に手厚く構えた形で、早い決戦が可能です。
▲5八金とせずにいきなり▲4五歩と突きたくなりますが、△5五歩と反発されて先手ハマってしまっています。
これはこの戦型における「あるあるネタ」ですので、知らない方は本書でしっかり確認しておいてください。

ここから▲9八香△7四歩▲6五歩で基本図。



「△7四歩を突かれたら▲6五歩」は、振り飛車穴熊対居飛車穴熊戦の序盤の公式のようなものです。
基本図からは、△8六歩▲同歩△4五歩の決戦策と、△4二銀の持久戦策に分かれます。

決戦策も面白いのですが、この戦型らしく4筋をガンガン攻める持久戦策を簡単に見てみます。

基本図から△4二銀▲4五歩△同歩▲同銀△7七角成▲同桂△8六歩で第3図。



先々週のブログでも紹介した図面です。

△7七角成前後で少し変化があったりするのですが、それは書籍で確認していただくとして本線の手順を見ていきましょう。

4筋に戦力を集めているのに銀を引くというのはやはり無謀で、駒の利きを数えれば明白ですが4筋の戦いは先手に利があります。
シンプルに▲4五同銀と出て、4筋制圧完了です。
後手も遅まきながら8筋から反撃ですが、結論から言うとこれは全然ダメ。

このあとの詳細は書籍にお任せするとして、指し方の方針だけ簡単に示しておきます。

△8六歩は取らずに、△8七歩成とされたときに▲8三歩で技を掛けにいく
・4筋は▲4四歩△3三金寄▲5四銀という風に、どんどん位攻める

結果図のように進めば大成功です。



8筋は手薄ですが、相手の4筋も(こちらの攻め駒の数に比べると)手薄です。
こういう戦いになると、玉に近いところを攻めている振り穴がだいぶ勝ちやすいようです。
▲5八金が△6六角のような角の打ち込みに備えているのも大きいように思えます。
△4三金・△3二金型、恐るるに足らず!
マリオ式最高!


近日中に書籍の詳細が公開されるはずです。
書籍ではこのような感じで、さまざまな形における勝ち方をすぱっと解説しています。

発売は8月中の予定です。
お楽しみに。