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米長の奇襲~カンタン角頭歩講座~

2015.08.05 | 米澤孝至

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最近、落合駅近辺の電波の悪さに辟易している米澤です。
分かっていても、ついつい将棋やって、しょっちゅう接続切れ負けしています。

今日は「ネット将棋で勝つ米長の奇襲」の紹介の続きです。

この本を読むと、角頭歩ってもしかしてすごいカンタンな戦法なのでは、という気がしてきます。
というわけで、一部を切り取ってカンタン角頭歩講座です。

初手から▲7六歩△3四歩▲8六歩△8四歩▲2二角成△同銀▲7七桂で基本図。



本書ではここからの指し手として、△8七角(悪手)、△6二銀(常識的な手)、△9五角(プロ的な手)、△5四角(プロ的な手)という4種類の手が紹介されています。

まぁここは普通の手を見てみましょう。

△6二銀以下、下図のように進んだとしましょう。



△6四歩と突かれたら▲6六歩と突く。
これが急所の一手。
ちなみに△6四歩と一向に突いてこない場合も解説されています。

とりあえず指し手を進めてみましょう。

第2図以下、△6三銀▲5八金△7四歩▲6七金右△7三桂。



後手は自然に進めたつもりですが、実は既に先手優勢
これが角頭歩の恐ろしいところです。

この局面で▲5六金と出る手が決め手。



△4二玉でも△5四銀でもいきなり▲6五歩と突いてつぶれているのです。
いやぁ怖い。

例えば△5四銀には▲6五歩△同歩▲6四角△6二金▲6五桂



これはもう後手陣ダメです。

これが角頭歩の骨格となる変化です。
四段金の攻めが思った以上に強烈でびっくりしました。

後手の対策もありますが、ちゃんと先手が良くなりますのでご安心を。
解説では米長先生自身の対局を元に解説されており、まさに「プロでも通用する奇襲戦法」
8月中の発売を予定しております。
こうご期待。