昨日の王位戦挑戦者決定戦、皆さんご覧になったでしょうか。
四間飛車穴熊大好き米澤です。
挑戦者決定戦の結果ですが、広瀬八段が難解な終盤戦を制して、見事挑戦者となりました。
王位戦第1局は7月7日(火)です。
「7日なのかー、火曜かよー」と覚えていただければ完璧です。
そして第1局の2週間前。
6月23日に「将棋戦型別名局集1 穴熊名局集」が発売となります。
そして本書には!
広瀬八段のインタビューと自戦解説ががっつり載っています。
インタビュー6ページ。自戦解説1局14ページ!!
タイトル戦登場回数、増えちゃいました。もう修正できません。
今日はその中からいくつか紹介します。
まず、1番聞きたいのがコレです。
――王位戦で広瀬流振り飛車穴熊の登板はあるのか!
※インタビュー時は「A級順位戦などで…」という聞き方をしています。
広瀬八段「機会があれば…、いやもちろん指したいんですけどね。やっぱり指すだけで簡単に負けてしまっては意味がないので、その兼ね合いが…。タイミングといいますか、対戦相手との兼ね合いを自分の中で相談してって感じです」
うーん、その機会が今って気もしますが、こればかりは幕が開けてみないと分かりません。
さて、次はコレ。
――振り飛車穴熊の魅力とは?
広瀬八段「僕の観点からすると、一応戦型としては不利とされている、四間飛車も含めた振り飛車穴熊で、居飛車穴熊をスパっと斬るのは魅力がありますね。世間の評判の逆を行く感じで気持ちが良いです。こだわりにもつながりますけど、そこが魅力を感じるところです。
あとは、結構格上の人にも勝ちやすい。自分より圧倒的に強いと思われる人でもチャンスが来そうな戦型ではあります」
不利とされているという言葉は一振り穴ファンとして少し悲しい部分もありますが、そこが振り穴のロマンでもありますからね!
格上に入りやすいというのも相まって、やめられない戦法ですね!
テンションが高くなってきました。
次は振り飛車穴熊の核心に迫ります。
――プロ棋界で振り飛車穴熊があまり指されない昨今。振り飛車穴熊側に、何か新たな発見が必要なのでしょうか?
広瀬八段「発見というか…。振り飛車穴熊はそれほど戦術の幅が広いわけではなく、居飛車穴熊の方が変化球が多いので。何か一つでも駄目だと思われる作戦があると、当然周りの棋士も同じことをやるわけです。そんな中でもきちんと勝っていけるか、というと…。そういう人が現れてほしいとは個人的には思っています」
「居飛車穴熊の方が変化球が多い」というのはちょっと意外でもありますね。
こうした事情もあって、研究が瞬時に行き渡るプロ棋界では難しい一面もあるようです。
以上、広瀬先生のインタビューでした。続きは書籍にて。
自戦解説は先ほども書いたように1局で14ページも割いていますので、すごくマニアックに掘り下げてあります。
将棋の内容に関しては、
「自分の歴代の中でも、相当ギリギリの攻めだと思います(笑)」
というとっておきの一局ですので、こちらもお楽しみに。
最後に、皆さんが一番(?)気になっているであろう質問で締めます。ではでは。
――「振り穴王子」と呼ばれることはどう思っているのでしょうか。
「振り穴党として、代名詞とはいかないまでもそういった肩書で覚えられることは名誉なことではあると思います。もう王子という年でもないのですが。
そこはともかくとして気に入っています。まあ振り穴とは長い付き合いになると思いますので」