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新刊案内「相振り戦の絶対手筋105」 ~例題56で知った美濃と高美濃の差~

2015.03.13 | 島田修二

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みなさんこんにちは。
今朝、将棋クエストで絵に描いたような両取りを食らった編集部の島田です。

さて突然ですが問題です。

相振り飛車のスペシャリストであり、東海地方の将棋普及に熱心で、室田女流の師匠といえば?

 

そうです。杉本昌隆先生です。

今日はその杉本先生の新刊をご紹介します。タイトルは
必修!相振り戦の絶対手筋105」!



タイトル:必修!相振り戦の絶対手筋105
著者:杉本昌隆
価格:1,540円+税
発売日:2015年4月23日


このタイトル、この書影を見てピーンと来た方はマイナビ将棋書籍通。
そう、この本は大平先生の「必修!穴熊戦の絶対手筋105」と同じシリーズです。
つまり、例題+解説で手筋を紹介していく、というタイプの本です。



穴熊の手筋は囲いの崩し方、受け方ということで、部分的な手筋が中心でしたが、今回は相振り飛車を指す上で覚えておきたい手筋を集めたもの。幅広いテーマですが、そこは相振りのスペシャリスト杉本先生。素晴らしい本に仕上げてくださいました。

本書は以下のような構成になっています。

序 章 相振り飛車の考え方
第1章 序盤感覚の絶対手筋10
第2章 揺さぶり・攻めの絶対手筋25
第3章 攻め・囲い崩しの絶対手筋20
第4章 守りの絶対手筋20
第5章 相振り戦の次の一手20
第6章 相振り戦の実戦次の一手10


簡単に言うと、考え方→序盤→攻め→守り→次の一手、という流れです。


さてさて、今日は早速書籍の中から一つ手筋をご紹介。

明鏡止水の穏やかな気持でこの局面を見てください。




例題56。今、相手が△1三桂と跳ねてきたところです。相振り飛車だとよく出てきそうな局面ですよね。
これは受けの手筋の例題なんですが、次に△2五桂~△1七桂成とされると「だいたいダメ」な形です。どう受けたらいいでしょうか?
皆さんの実戦ならどう指しますか?

シンキングターイム!

 

 

 


はい。答えいきます。
答えは▲1五歩△2五桂▲1六香!!です。



なるほど!香を逃げて後手の攻めが続きません。
見事に「攻めが空振りんぐ」です。

いやー、めでたしめでたし。
って、私が今回いいたいのはこの問題の答えではないのです。
この受けの手筋は「高美濃のときは使えるが美濃では使えない!」ということです。


・・・まじ!?なんで!?



普通の美濃囲いで同じ筋を決行すると?



いやいやいや、何も変わらんじゃないか!・・・と思いましたね?
安心してください。私と同じです。

ところが(ところが)熊さんが(熊さんが)ここで△3七桂成!という強襲があるんです!
ばちこーん!!



▲同桂なら△3六歩、▲同銀なら△2七飛成と飛車を成られて、香を取られそう。
アイタタどんどんどん。アイタタどんどんどん。

完全に慌てん坊のサンタクロース状態。


と、いうわけでまとめると、



この局面から△1六歩▲同歩△1七歩▲同香△1三桂の攻め筋は美濃囲いのときは使えるけど高美濃のときは使えない

Q.E.D 証明終わりです。

かっこ良く決まりました。

本書にはこういった相振り飛車の頻出手筋が105個掲載されています。

読んでいると、杉本先生の「教えたい!知ってほしい!」という熱意がびんびん伝わってきます。杉本先生の本は全部そうなんですが、そういう本は読んでいてうれしくなりますよね。

最後に書籍のまえがきを一部抜粋して、閉会のあいさつに代えさせていただきます。

それでは皆さん、今週も良い週末将棋ライフを!!


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お互いが飛車を振った局面が「相振り」だとすれば、そこに至るまでにいろいろな駆け引きがあるのがこの戦法。飛車を振る場所、玉の囲いも選択が非常に多く、全てを覚えるのは大変でしょう。また相振りの特徴の一つは戦場の広さ。攻撃陣がいる左から攻めるのか、自分の玉がいる右に手数を掛けるのか・・・実戦で迷われた経験をお持ちの方は多いと思われます。

本書は、相振りで現れやすい手筋をそれぞれ部分図にして解説しています。初手から一手ずつ進めていく従来の本とは一線を画したものです。定跡そのままに進むとこが少ない相振りにおいては、うってつけと言えるでしょう。特に有段者になるまでは一つの定跡を(線)として深く知るより、(点)として手筋をたくさん身につけたほうが実戦で役立つはずです。
また、現代の相振りで意識することは、三間(石田流)・美濃・さばき。一昔前は、向かい飛車・金無双(矢倉)・押さえ込み・であり、ずいぶん変わったなと感じます。そしてどの戦型にも共通するのは「端攻め」。これは低い囲いが多い、飛車先の歩が交換しやすい相振りにおいては必須のキーワード。ぜひ覚えてください。

本書でたくさんの手筋を覚えれば、知らず知らずのうちに相振り飛車のセンス(感覚)が身に付いているはず。実戦でそれらを組み合わせて自分にあった作戦として活用してください。もう相振りは難しくありません。

杉本昌隆
 

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