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「将棋・必殺の決め手」から爽快な決め手を1つ

2015.03.11 | 米澤孝至

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こんにちは。編集部の米澤です。
今日のブログの内容とは関係ないのですが、今週金曜日にある先生と会って、あることをする予定です。
その件についてはマイナビ将棋情報局にて、金曜日にご報告できるかと思うのでお楽しみに。

先週紹介した「将棋・必殺の決め手」の続きです。

珠玉の次の一手問題集とオトクな序章

まず、カバーができました。



今回は格調高い感じでまとめてみました。

さて本題。
先週は序章を紹介しただけで、どんな問題が出るのか、ちゃんと説明していませんでした。

自玉も相手玉もまだ詰まない。
次の一手が勝利を決定づける緊迫の一瞬――。
そんな局面を切り取り、一冊に集めたのが本書です。

例えばこんな問題。



先手玉も後手玉もまだ詰みはありません。
△7九香成とされる前に勝ちを決めるしかありません。
次の一手問題らしい、気持ちの良い3手一組の好手順がありますので、考えてみてください。
ヒントは「1六香の存在」
正解は最後に。



先週、1つ問題を出していました。



①どっちが勝ち?
②ではその具体的な手順は?

まずはさくっとこちらの解答を。

①先手勝ち。
②▲2三桂△2二玉▲5七角


先に②を補足します。

2手目△2三同金は▲2三銀成で必至。

▲5七角△同馬▲1一銀まで。
△3三桂の頑張りには、▲4二と△同金▲3一銀以下、先手の勝ち。

▲5七角△同馬▲2三桂△同金▲同銀成△3九角以下詰まされて負け。

主な変化は以上です。

この問題の速度計算は少々面倒で、攻める手▲2三桂など)・攻められる手△4八銀成)の他に、受けながら駒を補充する攻防の一手▲5七角)があり、複雑です。
あと、3四の銀が攻め駒のようで、実は2五の地点をカバーしている守り駒の一面もあるというのも、複雑さの一因でしょうか。
(すぐに△4八成銀は詰めろではないが、3四の銀がいなくなれば詰めろになる)

こうしたときの考え方を序章では論理的に説明しています。
続きはぜひ書籍で!

と言いたいところですが、複雑過ぎるということもあり、序章では3四の銀を金に変えることになりました。
むろん、ちゃんと説明はしていますが、ブログで使った図面に修正が入るとはお恥ずかしい…。


☆今日の問題の解答

▲3二金!



▲3二金△1三玉▲3三金が次の一手らしい、気持ちの良い決め手。
以下△3三同桂▲3二角成の即詰みがありますが、放っておいても▲3二角成または▲2三角成で、受けなしです。

▲3二金△1一玉には▲2五角△2三銀▲3四角という、これまた気持ちの良い決め手があります。