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新刊「わかる!勝てる!!急戦矢倉」~棒銀の受け方~

2015.03.05 | 藤原 哲

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皆さんこんにちは。編集部の藤原です。
この間大会で千日手になり指し直すという、千日手にはあまりならない自分にとっては珍しいことがありました。
指し直し局は残念ながら負けてしまったのですが、2局指して負けると1局指して負けたときより余計に疲れた感じがしますね。「将棋は体力」という言葉がありますがそれを痛感した一日でした。


今週も引き続き急戦矢倉について紹介していきたいと思います。
新刊案内「わかる!勝てる!!急戦矢倉」 ~急戦矢倉が指されるようになった理由~
新刊「わかる!勝てる!!急戦矢倉」 ~脅威!右四間飛車 居玉での速攻~

今回紹介するのは棒銀。将棋を覚えたときにほとんどの人が教わるため、初心者の戦法という印象がありますが、意外や意外、単純に見えて奥の深い戦法です。



まず棒銀の成功例を一つ。棒銀に対して▲6八角と数の受けをしたところですが、ここから一気に攻めかかります。
図から△6五歩▲同歩△8六歩▲同歩△同銀!▲同銀△9九角成



少し長い手順ですが、ほぼ一本道に進んで後手優勢。
銀香交換でも馬を作っているが大きいです。
では先手はどう受けるのが良かったのでしょうか?


ポイントとしてまず右の金を上がらずに先に5筋の歩を突いておきます。
これに対して先ほど同様に攻めてきますが、ここですぐに効果が表れます。



図から▲5五歩△同角▲5八飛




一歩を犠牲に飛車を回るのが最強の対策で、以下△5四歩なら▲5五飛△同歩▲6三角。△4四角なら▲5五歩と止めて一安心。これでもう棒銀でこられても大丈夫です。


と思いきやここで何とも恐ろしい一手が…。
それが△8六歩!



なんと角取りを放置して強襲を掛ける手。
以下角損ながら後手も飛車を成り込み、先手も怖い形です。
ただしご安心を。本書にはこのあと、先手良しになる決定版の指し方が載っていますのでぜひご確認ください。ではでは。