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渡部記者の将棋三昧@都名人戦決勝トーナメント

2015.03.05 | 

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以前予選を通過することができたため、日曜日は都名人戦決勝トーナメントに出てきました。
プロ公式戦につながる大会ではありませんが、歴史のある賞金大会で非常にレベルが高く、決勝16人のうち元奨励会三段が5人でアマタイトル経験者も多数います。
この日は天野貴元さんの取材で、NHKのテレビカメラが入っていました。

初戦の相手は元アマ名人の方。これまで当たりそうでなかなか当たらず、今回が初手合いでした。
こちらの先手で、相手の米長流急戦矢倉を受ける形に。藤森四段の新刊が出版されてからこの戦法に遭遇する率が増えた気がします。
本局では相手の研究を外しつつ、形よく受けることをテーマにしました。



1手余裕ができればこちらの圧勝形になるのですが、なかなかそうはいきません。
図の少し前に別の指し方をする必要があったようで、ここからうまくつながれてしまいます。
図以下△3六歩▲2八角△4四角▲2七飛△8六飛▲4六歩△3四銀▲4五歩△3八銀で先手苦戦。
途中の△8六飛に▲同歩は△2六銀が厳しいです。▲同飛は△同角で角が急所に利き、▲7九玉~▲8八玉の入城には△8七歩のたたきが生じます。本譜は手順を尽くして勝負に出ましたが、今度は△3八銀が厳しい手になりました。見た目よりは大変なものの、先手不利です。
以下手数は伸びたものの、最後は普通に負け。初戦敗退となりました。

結果は天野さんが優勝でした。才能ほとばしる内容で、持ち時間の短いトーナメントの中では圧巻の強さと感じます。

今週末は久しぶりの遠征。青流戦のアマ予選のため、棋士のまち加古川へ行ってきます。