週刊将棋
加藤記者のピーチクパーチク@河口俊彦八段
2015.02.06 |
河口先生はとても気さくな方で、お会いする度よく話しかけていただいた。
初めてお会いしたのは、2年前のA級最終日だったと思う。控室でご挨拶させていただいた後、対局そっちのけでレコード(か、再生する機械?)がいかに素晴らしいかを説いていた。レコード自体にピンときてなかった私は、話半分に、なんか熱く語られている…面白い先生だなあ…と思っていた。(先生、まじめに聞いていなくてすみません)
最後にお会いしたのは、昨年10月の王座戦第5局で。囲碁王座戦と続きで横浜ランドマークタワーで行われた。河口先生は囲碁の控室にもいらしていたそう。
将棋控室でお会いした際に
「あれあなた、まだいたのー?」
と言われた。最初嫌われていたのか?とびっくりしたが、続いて
「将棋って楽しい?よく仕事続けるね、囲碁の方がおもしろいよ」
と言われた。将棋記者としてまだ続いてたの?という意味だったことにほっとしつつ、囲碁の方が良いと言い切ったにも関わらず控室に足を運ぶ先生に将棋愛を感じた。
もうあんなジョークを聞けないと思うと寂しい。
私は週刊将棋の本プレゼントのコーナーを担当している。つい先日、河口先生の『羽生世代の衝撃』を紹介したばかりだ。本紹介を書くにあたり、内容をざっと確認するが、この本に限ってはざっとで終わらなかった。かいつまんで説明しようと思ってぱらぱら見たらとても面白く、仕事を忘れてつい読みいってしまった。
改めて、この人の文章は面白いなあ!と感じた。これからも読み続けていたかった。
突然の訃報でショックが大きい。
謹んでご冥福をお祈りいたします。