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雨宮編集長のコゴト@1300勝

2014.11.22 | 週刊将棋編集部

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 羽生善治、1300勝である。
 500敗とどっちが早いか、というのん気な話題もあった。つまりそれほど達成は時間の問題に過ぎなかった。
 翌日には主要各紙がとりあげていたし、NHKは当日のニュースで報道した。
 大きな節目には違いないが、通過点に過ぎないことも事実。本当のフィーバーは大山康晴十五世名人の歴代1位記録1433勝に並ぶ、追い越すというときだろう。本人が健康でいるかぎり、それはそんなに遠い未来のことではない。
 四段になってから28年11カ月で1300勝。つまり1年で約45勝。
 100勝ごとの節目は以下の通りだ。
 
    (達成日) (相手)    (棋戦)
 四段 1985/12/18 
 100勝 1988/04/16 櫛田陽一四段 早指し新鋭戦
 200勝 1989/11/24 河口俊彦六段 天王戦六段戦
 300勝 1992/04/27 森下 卓六段 全日本プロ決勝第5局
 400勝 1994/02/22 南 芳一九段 棋王戦第2局
 500勝 1996/03/08 高橋道雄九段 棋王戦第3局
 600勝 1999/02/10 森下 卓八段 王将戦第4局
 700勝 2001/02/02 日浦一郎七段 竜王戦1組
 800勝 2003/02/23 藤井 猛九段 早指し選手権決勝
 900勝 2005/04/13 森内俊之名人 名人戦第1局
1000勝 2007/12/20 久保利明八段 A級順位戦
1100勝 2010/06/01 戸辺 誠六段 王位リーグプレーオフ
1200勝 2012/08/17 阿久津主税七段 銀河戦決勝
1300勝 2014/11/21 三浦弘行九段 王将リーグ
 
 2007年の1000勝達成のとき、年が明けてから本紙で特集を組んだ。そのときは筆者が羽生に取材した。ちょっと聞いてみたくなって、勝った1000局をすべて覚えていますか?と質問した。
 答えはこうだった。
「何となくならともかく完ぺきには…。初手から並べろと言われたら3分の1か、それ以下でしょうね」
 そうだよな、さすがに全部なんて無理だよな、羽生も人の子といったんは安心した。
 しかし、すぐに気が付いた。
 3分の1?
 少なくとも300局は初手から並べられるってこと?
 ピーチクパーチク風に言えば、これってすごくね?