新刊案内
「羽生全局集」より、絶品の寄せをご紹介
2014.11.10 |
皆さんこんにちは。
肉まんの違いが分かる男、米澤です。
うちの会社のビルにはファミリーマートが入っているのですが、今年はいつになったら肉まんを販売してくれるのでしょうか。
冬と言えば肉まんですが、将棋界的には竜王戦ですよね。
いきなりですが、第2期竜王戦(島竜王vs羽生六段)のスコアをそらんじている人、いますか?
羽生挑戦者から見て、
●持●○○○●○→奪取
となっております。
今日は羽生実戦集から、第4局の将棋を紹介します。
挑戦者から見て、2敗1持という絶望的な状況です。
この状況で羽生先生はどのように戦ったのか、興味がありませんか?
※自戦記には、「駄目なら駄目で仕方ない」と開き直っていたという記述もありました。
※自戦記には、「駄目なら駄目で仕方ない」と開き直っていたという記述もありました。
しかしこの1局も島竜王ペース。
島竜王絶好調です。
大ピンチです。
大ピンチです。
第3図をご覧ください。
ここで島竜王は△4六歩。
次に△4七歩成が実現すると、後手は玉頭の厚みが絶大なので、不敗の態勢に見えます。
ところがこの一手が失着だというのだから、将棋は怖いです。
ここからの手筋を駆使した美しい寄せは、ぜひ盤に並べて味わってほしいと思います。
第1図以下、△4六歩▲4四桂△3三金▲2六歩△同銀▲2五歩(第4図)△同金▲2三歩△同金▲2四歩△同金引▲4一竜(第5図)……。
まずは▲4四桂でくさびを打ち込み、その後は歩の連打で一気に後手陣は崩壊してしまいました。
そして、△4七歩成は最後まで実現することなく、終局となったのです。
よく「羽生マジック」という言葉が使われますが、羽生全局集を編集していて、羽生先生の終盤はこういう手筋を奇麗に決めて勝つ将棋が多いような気がしました。
ですので、非常に勉強になりました。
皆さんも書籍で絶品の寄せをご堪能ください。