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実戦で現れた囲い崩しの手筋

2014.09.01 | 

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こんにちは。編集部の米澤です。

 
最近、将棋で全然勝てないので、戒めとして過去の自分の敗戦譜を晒します。
 
ちなみにこの話、最後は強引に書籍紹介へ絡めます。
 
相手の方は全国区の超強豪。
その辺りを意識すると圧倒的棋力差に加えメンタルでも負けるので、似ている人が座っていると思って指していました。(本当です)
 
 
先手が私です。2手目△3二飛の出だしから、相振り飛車です。
そして先手番なのに先に仕掛けられました。怖いです。
でも実は激指の評価は互角です。
 
図以下、▲同歩△4二飛▲6五歩△5六歩▲同銀△6五歩▲5三角成△同金▲7五角△4三飛
 
 
手が広い局面です。
 
困った。難しすぎて分からん。
しかも間違えたら一気にぶっ飛ばされそう。
 
※対局相手の方はかなり強いです
 
こういう困ったときは、手筋に頼るしかありません!
 
図以下、▲8四歩△同歩▲8五歩△同歩▲8四歩
 
 
相振り飛車における囲いの崩し方はたくさんありますが、中盤早い段階で使える継ぎ歩+垂れ歩攻めは特に好きな手筋です。
すぐには効果がなくても、終盤、この垂れ歩があるのとないのでは大違いです。
こうなると端歩を突き越したのも大きい気がしてきました。
 
このときほど、「囲いの崩し方」を知っていて良かったなーと思ったことはありませんね!
 
……。
 
実は今!
ちょうど「囲いの崩し方」の本、編集しています。
皆さんも是非。
困ったときはこいつに頼るのが1番です。本当に。
 
1問だけ出題。

3手一組。
先ほどの手筋の局面と少し似ていますね?
できれば先の手順も考えてみてください。
 
★実戦の反省
 
実戦も垂れ歩の効果は大きく、中盤優勢になったのですが、途中で間違えて転落…。
 
 
5三にいた飛車を5一に引いた局面です。
垂れ歩が輝いていますが、まだほぼ互角です。
ここで▲6三歩と垂らし、先手ペースになりかけたのですが…。
 
図以下、▲6三歩△同銀上▲5五銀△同角▲同金△同銀▲同角△7二金打▲4六角
 
 
▲5五同角△同飛▲8三銀といきなり打ち込めるのが垂れ歩の効果です。
△7二金打は非勢を認めたような一手で、チャンスだと思ったのですが、▲4六角が逸機。
▲4六角打ならこのあとの攻めも分かりやすく、勝ちやすい局面でした。
本譜もまだ少し良いですが、ここからずるずると…。
 
しばらく毎週1題くらい、手筋問題を出題しようかなと思っています。
ではでは。
 
★問題の正解手順
 
 
▲8四歩△同歩▲8五歩
 
私の実戦とは違い歩は垂らせませんが、▲2五飛の転回を狙っています。
後の▲2五飛に対し、▲2三飛成を防ぐ△3三飛には▲3四歩が激痛。
覚えておきたい手筋です。