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中飛車左穴熊の超実践的講座(一斉予選振り返り)
2014.08.11 |
こんばんは。編集部の米澤です。
マイナビ女子オープン一斉予選が怒涛のように過ぎ去っていきました。
私は大盤解説会場を担当しておりましたが、一つだけ心残りが。
杉本先生に書籍紹介として「中飛車左穴熊講座」をしていただき、
僭越ながら聞き手を務めさせていただきました。
僭越ながら聞き手を務めさせていただきました。
しかし紹介したい内容が多すぎて、事前に先生が
「一番実用度が高いのでどこかで強調できれば」
と言っていた部分を紹介できませんでした…。
ちなみに当日紹介したのは、
「中飛車左穴熊の典型的勝ちパターン」
「菅井流(対向かい飛車)」
の2つです。
今日は紹介できなかった部分を私なりに紹介いたします。
書籍お持ちの方は第4章を開いてください。
★後手番中飛車左穴熊のメリット
後手番の中飛車左穴熊です。
先手番のときと比べ先手は一手多く指していますが、
しかしその手は▲6六歩。
これ、実は損得が微妙です。
中飛車左穴熊対策としては▲6六銀型(△4四銀型)が有力です。
しかし、▲6六歩と突くと▲6六銀型に組めないというデメリットがあります。
▲6六銀型と△5四飛の形は相性が悪いのですが、
先手は▲6六銀型には組めないので、
後手番の中飛車左穴熊は早めに△5四飛の形を作ることができます。
手順を覚えるのが楽なので、初めて中飛車左穴熊を指す方は、
後手番で試してみるのがいいかもしれません。
★▲8六飛対策
組んでいる最中に、先手から▲8六飛と揺さぶり手があります。
これの対策は知っていれば簡単です。
△7二銀の一手で受かります。
将来、△6一銀~△5二銀と活用することになりますが、
先手も▲8六飛→▲7六飛で2手損確定の上、
後手は右銀を5三に使うか4一に使うか選べます。
▲8六飛△7二銀の交換は、左穴熊の作戦の幅が広がり歓迎です。
ちなみに先手の6九金も△8四飛に備えている意味があります。
▲5八金左を見てから△8四飛と揺さぶるのが正解です。
★△4二角のタイミング
△4二角の活用は中飛車左穴熊の常套手段です。
いつ△4二角を決行するかですが、
「△4二角は、先手の▲7七桂、もしくは▲9七角を待ってからが良い」
と覚えておけば大丈夫です。
理由が下の参考図。
▲6六銀~▲5五銀と、後手の5五歩を狙われる変化があるためです。
かなり早足で進めましたが、
以上が「対振り革命中飛車左穴熊」で最も実用度が高い、第4章冒頭の簡単な紹介でした。
当日は武市先生による「しのぎ講座」もあり、
武市先生にバンバン問題を出されて、
間抜けな私は先生の狙い通り(?)バンバン間違え続けました。
楽しかったです。
当日お越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。