2018.09.18
「キーボード」の基本、トラブルシューティング、役立つTIPSや、合わせて使いたいソフトなどを丁寧に解説します。
薄さか打ち心地かキーボードの特性を知る
メールを作成するときも、ショートカットで操作するときも、パスワードを入力するときも、Macを利用するにあたって、なくてはならない入力デバイスが「キーボード」です。
いま、キーボードを叩いてこの原稿を入力しているように、私たちは日々何気なくキーをパタパタと打って文字を入力しています。キーボードを叩いてMacの画面に文字が表示されるまで、ほとんどタイムラグがありません。しかし、実際にはキーを押した瞬間に、キーボード内部に発生させた電気信号からどのキーが押されたかを判断し、エンコードしたうえで、その情報をUSBやブルートゥース経由でMacに送信しています。しかも日本語の場合、ローマ字で入力してから「かな」、さらに漢字へと変換する工程が加わります。そう考えると、macOSの「ライブ変換」なんて奇跡のような機能に思えてきませんか。
さて、現行のアップル純正のキーボードは、外付け・内蔵キーボードともに非常に薄型であることが大きな特徴です。これは、キーボードの構造によるもので、たとえば「パンタグラフ」方式は、パンタグラフ型の支持構造を持ち、薄型キートップでも安定したキータッチが特徴で、ノートパソコンに広く採用されています。このパンタグラフ方式が、マジック・キーボード(Magic Keyboard)の薄さの秘密というわけです。
では、MacBookの内蔵キーボードもパンタグラフ方式かというと、実はそうではありません。現行のMacBookとMacBookプロでは、アップルが独自に開発した「バタフライ」方式を採用しています。支持構造がパンタグラフの「X」型ではなく、真ん中から「V」字型に開く形状で、キートップの端を押しても安定すること、そしてより薄くすることに成功しています。
キーボードの好みは人それぞれで、薄ければいいというものでもありません。外付けキーボードでは、簡単な構造でストロークが深い「メンブレン」方式がまだまだ主流です。また、こだわり派に根強い人気の「メカニカル」や「静電容量無接点」方式のキーボードもあります。こちらは比較的高価ですが、プログラマーなど毎日長時間キーボードを使う人にとっては、費用対効果が見込める選択肢となるでしょう。
これだけは知っておきたいコトバ
[修飾キー]
ほかのキーと同時に押すことで、本来入力される文字や機能とは異なる動作をさせるキー。Macでは、[Shift]キー、[Option]キー、[Control]キーなどがそれにあたります。コンビネーションキーと呼ばれることもあります。
[ファンクションキー]
特定の機能を割り当てたキーで、キートップに[F1][F2]などと表示され、一般的にキーボードの上部に設置されています。Macでは、音量調節やLaunchpadの呼び出しといった機能が割り当てられています。
[タッチタイピング]
キーボードの盤面を見ずにキーをタッチして入力する方法。目でキーを追うことなく画面を見ながら素早く入力できる利点があります。キートップの刻印を見なくてもホームポジションがわかるように、[F]キーと[J]キーに突起が付いています。
【基本1】Macの標準キーボードの種類をチェックしよう
キーボードにはどんな選択肢があるの?
Macの操作に欠かせないキーボードですが、自分が使っているキーボード以外のことは、意外と知らないですよね。そこで、Macの標準キーボードにはどんな種類があるのかをおさらいします。といっても、現行のアップル純正キーボードは、ノートブック型Macの内蔵キーボードと外付けタイプのマジック・キーボード(Magic Keyboard)の2つだけです。これに加えて、JISやUSなど、主に使用する言語によるキー配列の選択が可能です。
日本で購入する場合、内蔵でも外付けでも、JIS配列の日本語キーボードが標準ですが、オンラインのアップルストアでは購入時に英語や中国語、韓国語、スペイン語のキーボードが選べます。すでにJISキーボードに慣れていて、主に日本語を入力する場合、ほかの言語に特化したキーボードを選ぶメリットはそれほどありませんが、一般的にUSキーボードのほうがタイピングしやすい配列と言われています。目的や慣れを考慮して、キーボードを選ぶといいでしょう。
Macの標準キーボード
現行のMacの標準キーボードを整理してみました。内蔵のほうはMacBook Proのもの。外付けのほうはMagic Keyboardとなっています。
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現行のMacの標準キーボードを整理してみました。内蔵のほうはMacBook Proのもの。外付けのほうはMagic Keyboardとなっています。