マウスもひと味違ったMacintosh|MacFan

アラカルト Macintoshビギンズ

~ ポインティングへの情熱~

マウスもひと味違ったMacintosh

文●大谷和利

Blast from the past ── あの頃の懐かしい思い出

マウスの育ての親としてのMac

マウスの発明者は、スタンフォード研究所のエンジニアで、世界初のオンライン・コラボレーション・システムであったNLS(oN-Line Systemの略)のデモなども行ったダグラス・エンゲルバートである。しかし、彼のマウスは直交する軸を持つ、独立した2枚の円板の回転によって移動量を検出するもので、後のボール式のものとは異なっていた。

ボール式マウスは、1973年に開発されたゼロックスのパロアルト研究の実験機のALTOや、1981年に同社が発売したオフィス・ワークステーションのSTARに採用されたが、より本格的な民生機への普及は、AppleのLisaやNECのPC-100、そして、Macintoshの登場を待たねばならなかった。そして、マウスの生みの親はエンゲルバートだったとしても、育ての親はMacであったと断言できる。

当時の僕は、さすがに身近な場所にLisaはなかったものの、アルバイトしていた某シンクタンクにPC-100があって操作する機会に恵まれ、両者のマウスの間に越えがたいギャップがあることを感じていた。




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