2017.08.01
MacBookとともに世界中を飛び回る四角大輔氏の、自由に生きるためのヒントが詰まったフォトエッセイ。
今回紹介したいのは、旅で愛用しているTシャツたち。すべて世界トップのアウトドアブランド製で、超軽量かつ高機能を誇る。旅ではもちろん、ぼくのライフワーク、冒険でも大活躍だ。それらの機能性を語っていきたい。
まずは「速乾性」について。
自然の過酷な環境では、遭難リスクが必ず伴う。そんなとき、明暗を分けるのは「乾きの速さ」だ。
夏でも、標高が高いと夜は気温がかなり下がる。道に迷ったり怪我などで予期せぬ野宿を山で強いられる際、衣類が濡れたまま夜になると体温が奪われ、低体温症になってしまう。もしくは船が事故に遭い、救命ボートに乗り込んで救助されるまでの間、海水で濡れたままでいると速く体力が奪われる。漂流期間が長期になれば、乾かない服を着ている者から命を落としていくのは有名な話。
こんな特殊な状況に限らず、身一つで野外行動していると、大量の汗をかいたり、水際を進んだり、雨に打たれたりする。
「速乾性が高い衣類を着るべし」というのは、山や海でアウトドア活動をする人間にとっては、教科書の最初に書いているレベルの、超初歩的な常識なのだ。
ちなみに、乾きが一番遅い素材は、綿(コットン)だ。逆に、最速で乾いてくれるのが化繊素材。化繊にも種類がある。織り方を含め、アウトドアメーカーが日夜、より良い素材の開発に励んでおり、年々アップデートが重ねられている。
次に重要視する機能は「吸汗性」。
つまり、汗や水を吸い取ってくれる性能である。綿は、前述のとおり乾きが悪いのが欠点だが、一方で吸汗性はとても高い。どんなに乾きが速くても、汗を吸ってくれないと着ていて不快極まりないので、この案配が難しかったりする。
そして「防臭加工」について。
Daisuke Yosumi
大手レコード会社プロデューサーとして7度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、2010年より、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖で、“森の生活”を開始。年の半分は世界中で働きながら“移動生活”を送る。エコ雑誌や登山雑誌など多数の連載、自身の著書、オウンドWEBメディア『四角大輔のすべて』(4dsk.co)をとおして、独自のクリエイティブ論とオーガニック思想を発信。大自然への冒険と、起業家&クリエイター育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「Lifestyle Design Camp」主宰者、上智大学非常勤講師など複数の顔を持つ。新著『モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには』(ライツ社)が好評発売中!