2016.10.12
iPhone 7の登場で俄然注目を集め出したのが、アップルの決済サービス「アップルペイ(ApplePay)」です。iPhoneやアップルウォッチに搭載されたNFCを使ったタッチ決済に注目が集まっていますが、それ以外の点でも、これまでのMacやiPhoneでの決済体験を大きく変えてしまう可能性を秘めたサービスです。どのように使い、どんな点が特徴的なのか、その全貌を明らかにしていきましょう
アップルペイは、アップルが提供する電子決済サービスです。米国では2014年10月からサービスが開始されていましたが、米国に遅れること2年、日本でも今年10月後半よりサービスが提供されることになりました。
アップルペイは、従来行われてきた電子マネーの「タッチ決済」を、iPhoneまたはアップルウォッチで可能にします。日本にはさまざまな電子マネーがありますが、その筆頭に挙げられるのがJR東日本の「スイカ(Suica)」でしょう。アップルは、日本でのアップルペイ開始に先立ち、このスイカ対応を強力に推し進めたとみられています。
スイカに対応したアップルペイでは、現在スイカカードで行われている「改札にタッチして乗車」が、iPhoneまたはアップルウォッチで可能になります。さらに、スイカを使う店頭での買い物も、スイカカードの代わりにiPhoneやアップルウォッチが使えます。つまり、スイカカードを持たなくても、同様の利用体験をアップルデバイスだけで行えるようになるのです。
アップルペイがカバーする電子マネーは、スイカだけではありません。JCBの「クイックペイ(QUICPay)」、NTTドコモの「iD」にも対応しており、それらに紐付くクレジットカードやプリペイドカードについても、その機能をアップルペイに取り込むことが可能です。よって、クイックペイ、iDのマークがある店舗では、クレジットカードなしにアップルデバイスだけで決済できるようになるのです。