■「どれだけ行動」するかが重要
ちょっと目を離したすきにドアにぶつかって、前歯を2本折ってしまった。
元気がないなと思っておでこを触ってみたら、すごい高熱だった。
オモチャの取り合いからけんかとなり、相手の顔を引っかいて怪我をさせてしまった。
学校や幼稚園・保育所では、日常茶飯事の出来事ですね。
そんな時、先生方は、お医者さんの元に子どもを連れて行ったり、保護者に連絡をしたりするでしょう。このような想定外の事故などに、冷静に対応して行動することが、教育現場における危機管理です。
危機管理と聞くと、「企業の危機管理」「危機管理論」などという言葉を連想して、特別な分野で難しいものだと最初から敬遠してしまう方がいるかもしれません。でも本当はそうではなくて、とても身近なものです。学問でも何でもありません。その場の対応です。危機管理とは「どれだけ知識を持っているか」ではなく「どれだけ行動するか」ということで、これが重要なのです。
■「事前」の危機管理と「事後」の危機管理
大勢の子どもたちを、少人数の先生方が教育する現実を考えてみましょう。先生もひとりの人間です。神様ではありません。精一杯努力して事故の発生の数を減らすことはできても、ゼロにすることは不可能です。
ではどうすれば良いのでしょうか?
二つの考え方があります。