目の前に突然薄暗い壁が現れた。と、次の瞬間、体の皮膚がめくり上げられるような激痛が走った。
「うぐぅっ」思わず声が漏れた。漫画の世界だけではない。人間は体が一定以上のダメージを受けると、勝手に悲鳴をあげるようにできているようだ。
一瞬の間を置いて、頭は何が起きたのかを思い出し、再び痛みで反応した体に激痛が走った。どうやら体を結ばれているらしい。俺はどこかに倒れているようだ。ひんやり冷たく、汚れた床で体を動かせば激痛で震えた。先程までのジムのような控室ではない気がする。どこか、やつらの別のアジトにでも連れて行かれたのか……。
「いつまで寝てんだよ、コラ」