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昭和流行語グラフィティ 第一巻

【第09回】昭和9年(1934)

2016.03.14 | 現代言語セミナー

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昭和9年(1934)

東郷平八郎元帥の葬儀が6月5日、日比谷公園で行われた。初の国葬だった。秋には全米野球チームが来日、ベーブ・ルース、沢村栄治らの活躍に人々は熱狂した。12月26日、日本初のプロ野球チーム「大日本東京倶楽部」が誕生した。

 

明鏡止水

2 月15日の衆院において、政友会の岡本一巳は樺太工業(株)の汚職事件に関与していると鳩山一郎文相(当時)を追及する発言を行った。28日の貴族院で鳩 山は「明鏡止水の心で善処する」と答弁。『荘子』にあるこの言葉は、以後政治家が身の潔白を申し立てる際の常套句となった。

 

司法ファッショ

帝人(株)の株売買の背任・贈賄事件で4月から5月にかけて16名が逮捕された。逮捕は大蔵省の高級官僚にまで及び、斎藤実内閣は総辞職に追いこまれた。
16人の被告は革手錠をかけられ南京虫責めによる痛痒苦などの拷問で自白を強要された。拘留は200日以上の長期に及び、議会では「司法ファッショ」「検察ファッショ」と批難が集中した。
公判は265回を重ね、一大疑獄事件は騒がれたが、12年12月16日、全員に無罪の判決が言い渡された。

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