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目指せ購買改革! ~会社を強くする調達・購買部門の作り方~ 第二巻

【第18回】第六十五話 購買係心得長その2

2017.01.04 | 野町直弘

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今回は前回に引き続き、トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎氏の「購買係心得長」の続きについてご紹介します。
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購買係心得
 
<第8条>
注文書発行及び注文先に書類を出す時には、主任または係員の印と部長の印を押して出すこと。
 
<第9条>
必要に応じては、注文先を巡視してもよい。
その時には部長にその用件を申し出て許可を受けること。
この際、先方にて昼食を、時間の都合で工場内でよばれることは差し支えないが、高級な料理屋でよばれることは避けること。
夕食は絶対に避けること。
もしやむを得ずよばれてしまった時には、その理由を部長まで書面で出すこと。
 
<第10条>
購買先からの中元歳暮は出来るだけ断ること。
やむを得ない場合は、それを受け取って部長に提出すること。
また、招待を受けた時には、原則として断ること。
やむを得ない場合は、部長ととともに行くか、部長が出席できない時には、部長の許可を得て出席すること。
注文先の人の家庭訪問は絶対に断るようにすること。
 
<第11条>
値段の交渉、その他、買入先の人々と対談する時には、自分の席ですること。
応接間でしてはいけない。
ただし、先方の主人または重役相当級の人が挨拶に来られた場合には、応接間に案内し、丁寧に挨拶し、部長にも面会してもらうように注意すること。
自席で対談する時に、お客にお茶を出すことは差し支えない。
 
<第12条>
注文先に出す書簡は会社を代表して出すことになるため、会社の対面を損することのないよう出来るだけ丁寧な文句を使用すること。
部長はこの書類を見て不満な場合は書き直させること。
また電話をかける場合も尊大振りな電話の対応をすることを慎むこと。
そのよなつまらないことで先方の感情を害することは、購買係の拙劣であることを示すこととなるため、部長は常に電話のかけ方が悪い場合は注意すること。
 
<第13条>
各係はお互いに連絡を取り、材料値段の変化を研究するとともに、各係お互いの便宜を図り、納期・値段等については工場全体の立場から見て、ただ単に自分の立場ばかりが有利になることに没頭することを避けること。

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