【第4回】第二章 変化といくつかの引き金 ―(2) | マイナビブックス

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アルツハイマーの夫を与えられた妻の心の記録

【第4回】第二章 変化といくつかの引き金 ―(2)

2016.08.17 | 岩井智子

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春休みの出来事

 

 毎年春休みの幾日かを孫を連れて名古屋の三宅さん宅を訪れ、そこを拠点に車であちこち出かけるのがわが家の恒例行事となっていた。その年も息子の運転で出かける日が来た。突然出かける時になって

「風邪をひいたらしいから行かない」と言い出す。熱はたいしてない。孫は楽しみにしている。といって彼は一人留守番の出来る人ではない。三宅さんに電話をする。

「連れてきて下さいよ。家で寝てればいいじゃないですか」の答えが返ってきた。私達は有無を言わさず、彼を車に乗せて出発。出かけてしまうと、「熱だ、風邪だ」と言っていたのはどこへやら、いつもの旅行と変わりなく過ごせたのだ。

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