【第9回】盲導犬リトリバーの里親に ― 聞きしに勝る悪戯好き(3) | マイナビブックス

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愛犬との出会いと、別れ 下巻

【第9回】盲導犬リトリバーの里親に ― 聞きしに勝る悪戯好き(3)

2015.11.04 | 久根淑江

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〈早朝のマット事件〉

 早朝、ゲージの中で目を覚ますと早速、動き出し大きな音を立てる。

 それで熟睡中の階下の住人に気を遣い、ケージから出して天気がよければ庭へ、雨のときは室内でうろつかせておく。

 煮魚行方不明事件も、私がうつらうつらしているそんな時に起きた事件のようだった。

 おとなしく静かにしているので良い子だと思い、こちらが眠っていると、ふいに物音と、振動がする。気がつくと、台所のマットを噛んだり、くわえたりして遊んでいたのが、それに飽きたのかマットを口にくわえたまま旗のように上下に振り回したり、調子にのってそれをくわえたまま縄跳びのようにピョンピョン飛び跳ねているではないか。これでは階下に伝わらないはずがない。

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