まつよい
まつよいは十五夜の前夜の月のこと。人はいつ未熟から脱するのか?
作詞家として活躍している一柳忠(ひとつやばぎ あつし)という主人公の現在と過去の思い出を通して、薫子という女性の青春が書かれたお話。忠が中学の同窓会幹事として電話をしているシーンから物語は始まる。1人だけの仕事部屋で世捨て人のような忠は、電話をしながら中学3年生の受験直前の時期のことを思いだす。次々に思いだされる高校受験直前の3ヶ月の思い出。その主役は薫子という魅力的な女の子だ。同窓会で高齢になって恩師たちに電話をしながら、交差するように思い出も蘇る。大学生になり、社会人になり、徐々に現代とリンクし出すと、忠はもう終わったといわれるようになった理由も明らかになる。まつよいは十五夜の前夜の月のこと。人はいつ未熟から脱するのか? 一つの答えに主人公たちは到達する。
著者プロフィール
ゴルフショップ勤務。専門学校ゴルフ講師。中高ゴルフ部コーチ。20代までは競技ゴルフに没頭、現在は NO GOLF,NO LIFE とゴルフの楽しさの伝道師として奔走しています。 http://blog.goo.ne.jp/golfplanet/