2018.11.07
One's View コラム Web Designing 2018年12月号
【コラム】ローソン式「インバウンドSNS」のヒケツ 今号のお題「インバウンド」
さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。
今号のテーマがインバウンドということで、WeiboとWechatを活用した情報発信のお話をしたいと思います。
ローソンは、中国に1,709店舗を出店しています(2018年8月現在)。北京、上海、大連、重慶、南京の5拠点でそれぞれSNSアカウントを運用しています。Weiboは月間アクティブユーザー数が4億1,100万人いる(2018年3月末時点)TwitterのようなSNS。また、Wechatは月間アクティブユーザー数が10億4000万人(2018年5月末時点)のLINEみたいなプラットフォームです。私も中国のメンバーとやりとりするのにWechatを重宝しており、2018年6月につくった「あきこちゃん中国語スタンプ」をバンバン送りつけています。インバウンド専門担当の張さん(女性)に尋ねたところ、「WeChatがないと生活できない」レベルまで利用しているとのことでした。
日本のローソンでは、インバウンド促進を目的としてWeibo(フォロワー3万1,600)とWechat(フォロワー1万7,700)を運用しています。免税対応店舗のご案内、人気のデザートやアニメキャンペーン、ローソンチケットのインバウンド旅行商品などを紹介しています。そこで、中心メンバーの張さんにインバウンドSNS運用のポイントを3つ教えてもらいました。
1、中国メンバーとのダブルチェック
投稿内容については上海メンバーと東京(マーケティング&広報)メンバーが、毎月Wechatで編集ミーティングを行っています。というのも、エンタメ商材や最新の情報を扱うので、繊細な中国語のニュアンスが大事になってくるからです。たとえば、日本のメンバーだけでコピーを考えると古い中国語になってしまったり、逆に上海メンバーだけだと中国で流行しているけど一般化されてないワードを使ってしまうことがあるようです(私にはわからないのですが…)。
2、Weiboではインバウンド旅行者の投稿を引用RT
Weiboでは中国の方による日本旅行時の投稿をローソン公式がコメント付きでRTしています。日本における認知度に比べると、地区によってはローソンを知らない方が多いのが中国です。そのため、ローソン利用経験者の体験談をRTさせていただいています。
3、影響力のある公式アカウントにRTしてもらう
ローソンが2017年1月にAliPayを導入した際のこと。Weiboのアリババさん公式にRTしていただけたことで、47万の閲覧があり拡散しました。やはり強い公式パートナーに広めてもらうと、ファンは少なくても広がっていく、とのことです。
ことさらインバウンドに関して私は教えてもらうことばかりでして…いろいろな人にWechatの使い方を聞きまくっていたら、知らない間にWechatのお友だちが増えました(笑)。日本だけではない海外の最新情報を身近なSNSで入手し、仕事に活かせていけたらなあと思います。